美容外科話

COLUMN

眉毛下切開(眉下切開)

眉毛下切開(眉下切開)によるたるみ取りの症例

【眉毛下切開】上眼瞼のたるみを取っても顔の雰囲気を変えない手術

まず、このお話に御協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして深く感謝いたします。

今回ご紹介するのは、眉毛下切開手術です。

最近、若い方で、上瞼の皮膚のたるみが気になるので、切って欲しいというリクエストをされる方にお会いする機会も多くなりました。

眉毛下切開は、眉毛の下の皮膚を切除することにより、たるみを取るという文字通りの手術なのですが、切開法の二重の手術と大きく異なるのは、『二重を作ることが出来ない』ということです。

しかしながら、上眼瞼のたるみを取るという点では、『顔の雰囲気を変えない』非常に優れた手術だと思います。

では、手術前と術後3か月の状態をお見せします(写真1, 2, 3, 4)。

BEFORE
術前(写真1.3)
AFTER
術後3カ月(写真2.4)

目の上がすっきりとして、二重の見え方も変わったのがお分かりいただけると思います。


デザイン(写真5.6)
デザイン(写真5.6)

この手術も、『切って縫うだけ』の手術なのですが、他院の術後で、『目が閉まらない』という方にお会いすることもあります。

皮膚を切除するというのがメインの手術ですので、切り過ぎてしまっていると、『植皮をせざるを得ない』ということにもなりますし、植皮した部分は、パッチを当てたように不自然になってしまうこともありますので、そうならないように術前デザインをすることが非常に重要です。

いつも書きますが、私はこれを『デザイン力』と呼んでいます。この方のデザインをお見せします(写真5, 6)。

手術直後(写真7.8)
手術直後(写真7.8)

この部分を局所麻酔後に切除して、縫い合わせます。

縫合は、丁寧に行わないと、後で傷が目立ってしまいますので、気を遣います。手術直後の状態をお見せします(写真7, 8)。

術後1カ月(写真9.10)
術後1カ月(写真9.10)

術後は、しばらく傷が目立ち、外側(目尻側)から少しずつ目立ち難く治っていくのが一般的です。

完全に目立たなくなるには、術後6か月程度を要しますので、この方も、今後さらに3か月程度要して傷が目立たなく治っていくと思います。

この方の術後1か月の状態をお見せしますので、傷経過のご参考になれば幸いです(写真9, 10)。

その他の眉毛下切開(眉下切開)の症例はこちら
https://dr-yamamoto.com/column_category/eyebrows/

どの手術も同じなのですが、美容外科の手術では、『デザイン力』、『縫合力』が非常に大事ですし、どのようにデザインするのかという『担当医のセンス』も重要です。

手術を受ける際には、こうしたことも、きちんと確認されることをお勧めします。

※出血シーンがございますので、閲覧にはお気を付けください。

手術名:眉毛下切開(眉下切開・眉下リフト)

手術内容:上眼瞼のたるみを解消する

副作用(リスク):手術後の腫れ・皮下出血の可能性がある

手術料金: 通常料金¥330,000(税込)、モニター料金¥264,000(税込)手術中に脱脂を行う場合+¥88,000(税込)

【眉毛下切開(眉下切開)でたるみをすっきり】瞼のたるみ取りとの違いとは

眉毛下切開法というのは、日本ではじめられた方法で、眉毛の下の余った皮膚を切り取るというのが基本です。

また、最近では脂肪切除を追加するバリエーションも出てきました。

私の外来で、眉毛下切開と瞼のたるみ取り(眼の上リフト)の違いを質問されますので、簡単に違いをご説明し、実際の術後の経過もご紹介したいと思います。

BEFORE
術前
AFTER
術後3か月

まず、術前と術後3か月の状態を比較していただきたいと思います。

皮膚の弛んだ感じが解消され、もともとの二重の幅が広くなり、お顔の印象が『すっきりとした感じ』になったのがお分かり頂けると思います。


眉毛下切開の手術方法ですが、眉毛の下の線にそってデザインをします。(写真5)

このデザインが重要で、普段お化粧で眉を書かれているラインに合わせデザインし、どの程度の皮膚を切るか決定します。

また、傷の長さは眉の範囲内に収めないと傷が目立ってしまうことがありますので、眉毛の範囲からとび出さないようにデザインをしています。眉毛下切開の手術工程で非常に重要なのが、皮膚の切除と縫合です。

どの角度にメスを入れ切開するのか、真皮縫合をどのように行うのかによって、術後の傷跡のきれいさに大きな違いがでます。

当然のことながら、表面皮膚の縫い方によっても仕上がりに影響は出ます。

眉下切開とまぶたの脂肪取りの違い

さて、瞼のたるみ取り(眼の上リフト)の手術と眉毛下切開手術との違いについてご説明したいと思います。

瞼のたるみ取りの特徴は、二重のラインに傷が出来るということです。二重にしたい方や、二重をしっかりとさせたい方に適応があります。

しかし、手術後自然になるまでに1か月程度を要することが欠点です。

これに比べ眉毛下切開は、眉毛の下に傷が出来ます。ですから傷が目立たない、腫れる期間が短い(5-10日程度)ため、瞼が何となく重くなってきた、目尻側の皮膚が弛んできた、顔の印象をあまり変えずに、まぶたにハリを持たせたい方等に適応があります。

写真5
写真5

最後に傷の経過をご覧に入れたいと思いますが、
術後1か月では、傷が若干分かると思います。

このように時間的な経過によって少しずつ変化しますが、お化粧で隠すことが十分可能ですので、非常に受けやすい手術だと思っています。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。