美容外科話

COLUMN

鼻の他院修正手術

【団子鼻手術】鼻尖形成術で行う鼻のゆがみの修正手術 

まずこのお話にご協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして深謝いたします。

今回ご紹介するのは、鼻尖形成術(団子鼻手術)の使い方です。

鼻尖形成術(団子鼻手術)に関しては、何回も書いていますので、新しい内容は無いのですが、この術式の使い方についてご紹介したいと思います。

この方は、他院にてプロテーゼ(シリコン)隆鼻術を受けられた後に、少しずつ鼻の形が変わってしまった(経年変化)というお悩みで当院にいらっしゃいました。

術前の状態(写真1, 2)をお見せします。横から見て頂くと非常に分かり易いと思います。

術前
術前

エメラルドグリーンの矢印で示したように、鼻先が上を向いてしまい、黄色い線で示したような変形を起こしていることがお分かりいただけます。

後にご紹介しますが、これは、L型プロテーゼ(シリコン)の足の部分が突き上げて起こっていると考えられました。

また、正面から見るとプロテーゼ(シリコン)が曲がっていることも分かり、右の鼻の穴が変形(黄色い矢印)していました。

このような場合に、プロテーゼ(シリコン)を入れ替えると、今の入っているスペースに容易に新しいプロテーゼ(シリコン)が入ってしまい、『真っ直ぐに入れ替えたのに、またプロテーゼ(シリコン)が曲がった』という状況になってしまうことも少なくありません。

そこで、このような場合に私が好んで行っている手術が、『プロテーゼ(シリコン)抜去+鼻尖形成術(団子鼻手術)』です。

この方法だと、新しく軟骨等を採取する必要がなく大掛かりな手術にならなくて済むこと、プロテーゼ(シリコン)が曲がらないというメリットがあります。

しかしながら、鼻根部の高さが出せないという欠点もあります。


術後3カ月(正面、横)
術後3カ月(正面、横)

この方の術後3か月の状態をお見せします。

鼻根部の高さは、低くなってしまっているものの、鼻全体が低くなったようには見えず、むしろ『自然な形状になった』と言えるのではないでしょうか。

鼻尖形成術(団子鼻手術)に関しては、『アップノーズになりますか?』という質問も受けるのですが、このように『アップノーズの修正に使用することもある手術』だという事を認識して頂きたいと思います。

術前・術後3カ月
術前・術後3カ月

下から見た術前と術後3か月の変化を比べて頂くと、鼻尖の高さはそれほど低くならずに、鼻柱が真っ直ぐになったことがお分かりいただけると思います。

挿入されていたプロテーゼ(シリコン)
挿入されていたプロテーゼ(シリコン)

それでは、どのようなプロテーゼ(シリコン)が入っていたかをお見せします(写真7)。

L型のプロテーゼ(シリコン)が入っていたために、矢印の方向に鼻先を押し上げ、アップノーズになっていたことが理解できます。

このような手術は、プロテーゼ(シリコン)を再度挿入しないために、それほど大きく腫れないのですが、鼻先を含め、形状が安定するまでに数か月(2-3か月程度)の時間を要することも特徴です。

抜糸時(正面・横・下)
抜糸時(正面・横・下)

次に、術後1週間、抜糸時の状態をお見せしますので、腫れ方のご参考になれば幸いです。

このような手術では、鼻中隔延長術等を含めた修正手術を提示されることが一般的なのかもしれません。

しかし、私は『最小限の手術で済ませたい』と考えていますので、その術式(治療方針)も他院とは異なる可能性が大きいと思います。

手術には、医者の考え方が大きく反映されますので、術前には、『考え方の合う』担当医を見つけることが非常に大事だと思っています。

関連動画はこちらです。※出血シーンがございますので閲覧にはお気を付けください。

施術名: 鼻シリコンプロテーゼ抜去(他院)+鼻尖形成修正

施術内容:鼻シリコンプロテーゼ抜去・・・他院にて挿入したシリコンプロテーゼを取る/鼻尖形成修正術・・・鼻尖の歪んでいる形状を修正する

副作用:手術後の腫れ・皮下出血する可能性がある。

施術料金:鼻シリコンプロテーゼ抜去(他院)¥220,000(モニター料金¥187,000)/鼻尖形成修正¥330,000(モニター¥280,500)
※税込

他院の鼻尖手術を修正する

私の鼻尖軟骨縫縮のやり方は、一般的な術式と異なります。今回は、他院で同じ手術を受けたが、効果が出なかったという方に対し、修正手術を行いましたので、御紹介したいと思います。

さて、鼻先を縛る手術に関して『変化はちゃんと出るのですか?』『他院では、鼻先が上を向くアップノーズになると言われたのですが』というご質問を数多く受けます。

さらに、『術後すぐに元に戻ってしまうと聞いたのですが』というご質問もよく受けます。確かにこの方を見ると手術を受けたにも関わらず“効果がきちんと出たとは言い難い”と思います。

しかし、私の術式は、教科書にあるやり方とは違いますので、アップノーズにならずに、きちんと効果が出ます。

この方の術前と術後1ヶ月の変化を比べていただきたいと思います。鼻筋が通り、高くなった変化がはっきりと感じられると思います。


術前/術後1ヶ月
術前/術後1ヶ月

他院での手術では効果がなかったにもかかわらず、このように変化させることが出来たのは、軟骨を成型するという独特のプロセスを術式に盛り込んでいるためです。

この方の場合は、修正手術でしたので、癒着をはがしたり、縛ってあった糸をはずすという作業が増えましたが、前回の手術の問題点は何よりも軟骨をそのまま縛っただけということでした。

術前/術後1ヶ月
術前/術後1ヶ月
術前/術後1ヶ月
術前/術後1ヶ月

このような場合、
1.鼻翼軟骨を丁寧に剥離する
2.軟骨以外の軟部組織を瘢痕組織も含めて切除する
3.軟骨を成型後に再度縫縮する
という作業を経なくてはなりません。

これは、剥離操作が難しく、高度な技術が要求されます。

この方は、小鼻も同時に小さくしたいとのことでしたので、小鼻縮小術も施行しました。

鼻先を細くする術式は、外側に傷がつかない故に『簡単な手術』と誤解されやすいのですが、術式が違うとこのような結果になることもあると認識していただきたいと思います。

私個人としては、大きな変化は望まないけど、しっかり効果が出ないのもちょっとという方には非常にお勧めしている術式ですが、このように同じ手術を受けられても結果が違いますので、担当医の術式や腕をよく認識してから手術を受けられることをお勧めします。

他院術後の鼻変形を治す!!

今回は、他院にて鼻中隔延長術、鼻尖軟骨移植術(鼻尖形成術)という鼻の手術を受けられた後に、鼻が不自然な形になってしまったという方をご紹介したいと思います。

当院は、修正手術を専門的に毎日のように手術しているクリニックですが、お悩みの程度や種類も様々で、手術中に苦労してしまうことも少なくありません。

しかしながら、術後に元気になった患者さんとお会いすると、次の方の治療にも意欲的に取り組む活力がわいてきます。

まず、術前(写真1)、術後1か月(写真2)の状態を御覧に入れたいと思います。

BEFORE
術前(写真1)
AFTER
術後1ヵ月(写真2)

どこが変わったのかお分かりいただけますでしょか?


術前(横)(写真3) 術後1ヵ月(横)(写真4)
術前(横)(写真3) 術後1ヵ月(横)(写真4)

正面からは、分かり難いかもしれませんね。

実は、鼻中隔延長と移植軟骨の位置関係が悪く、鼻尖部に左右差が出来、横顔の鼻の形状が角ばった感じになってしまっているのです。

横顔をお見せしますので、どのように変化したのかをご覧いただきたいと思います(写真3, 4)。

修正手術ですが、鼻中隔の移植された軟骨と、鼻尖に移植された軟骨の位置関係が悪いわけですから、これらの位置をきちんと治せば良いということになると思います。

これが理屈で、まさにそのように修正手術を行うわけですが、この違う位置で固まってしまった軟骨を一度バラバラにするという工程に非常に骨が折れます。

また、移植されていた軟骨は硬くなってしまっているので、これらを正しい位置に固定するという作業にも技術と経験が必要になります。

術中(写真5) 術中(写真6)
術中(写真5) 術中(写真6)

術中所見をお見せします。黄色の矢印で示した部分にある白いものが軟骨で、形が変形し、位置が適当なところにあるのがお分かりいただけると思います(写真5)。

これらの位置関係を修復した状態(写真6)もお見せします。先の状態と比べると、『すっきりとした感じ』になったのがお分かりいただけると思います。

術前(下から)(写真7) 術後1ヵ月(下から)(写真8)
術前(下から)(写真7) 術後1ヵ月(下から)(写真8)

下から見上げた状態で比較していただくと、この変化がお分かりいただけるのではないでしょうか(写真7,8)。

写真で比較すると、修正手術前の状態が、あまりおかしくないように見えるかもしれません。

しかし、実際にお会いすると、かなり違和感を覚えるのです。

このように、写真と肉眼で見る事は、非常に違うのだということも頭に入れて頂きたいと思います。

いつも同じことを書きますが、美容の手術では、『デザイン力』が非常に大事です。また、担当医の『美的感覚』も非常に大きな問題となると思います。

術前には、実際に担当する先生にお会いして、自分との『美的感覚にずれがないか』を判断されてから手術を受けられる事を強くお勧めします。

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

鼻尖形成の修正って、どうやるのですか??

今回ご紹介するのは、他院にて鼻尖形成術、鼻尖部軟骨移植術を受けたが、効果が弱かったという方です。

当院には、もう少しすっきりさせたいというのがご要望でした。

この『もう少し』という事が非常に難しく、少しの処置では変化が出せないことが、ほとんどです。

このお話では、『少しの変化』を出すために、実際に『どれだけ多くのこと』をやらなければいけないのかを、手術工程をご紹介しながら詳しく書きたいと思います。

まず、術前と術後3か月の状態を比べて頂きたいと思います。

BEFORE
手術前(写真1)
AFTER
術後3カ月(写真2)

正面から見ると、鼻筋が若干すっきりとして見えると思います(写真1, 2)。


手術前(写真3)術後3カ月(写真4)
手術前(写真3)術後3カ月(写真4)

斜めから見て頂くと、鼻先のボリューム感が少なくなったことがお分かりいただけるのではないでしょうか(写真3, 4)。

手術前(写真5)術後3カ月(写真6)
手術前(写真5)術後3カ月(写真6)

横顔はあまり変わっていないと思います(写真5, 6)。

移植してあった軟骨(写真7)
移植してあった軟骨(写真7)

では、手術について順に説明したいと思います。

手術は、視野をよくするために、オープン法で行います。

オープン法で鼻尖の状態を見た時の様子をご紹介します。

矢印で示した部分が鼻尖部に移植してあった軟骨です(写真7)。

移植軟骨の取り出し(写真8)
移植軟骨の取り出し(写真8)

手術では、鼻翼軟骨の位置、形状修正と移植軟骨の位置を修正しますので、移植された軟骨は一度取り出します。

矢印で示した部分が移植軟骨で、これを持ち上げ、少しずつ外していきます(写真8)。

左右の鼻翼軟骨(写真9)
左右の鼻翼軟骨(写真9)

次に、左右の鼻翼軟骨を分離し、再度形状、位置を修正しながら固定をしていきます。

矢印で示した部分は、左右の鼻翼軟骨です(写真9)。

軟骨の形状修正と再移植(写真10)
軟骨の形状修正と再移植(写真10)

最後に、先ほど取り外した軟骨の形状を変えたうえで再度移植します。

このように鼻の上に置くと、相当な高さが出そうなのですが、移植すると案外そうでもないので、この評価には経験値が必要です(写真10)。

このような工程を経て、修正手術は終了するのですが、『案外、色々とやらなければいけない』という事を分かって頂ければ十分です。

どんな手術でも担当医によってやり方は様々です。修正手術は特に担当医の個性が出ると思いますので、手術前にはよくお話されることを強くお勧めします。

ブログでは鼻尖形成修正後の固定についてご紹介しております。
https://ameblo.jp/dr-y-yamamoto/entry-12637212097.html

noteでは鼻尖形成修正後の手術後の腫れについてご紹介しております。
https://note.com/yamamotoclinic/n/nead78857cb0b

※出血シーンが含まれておりますので、閲覧にはお気を付けください。

施術名:鼻尖形成術修正(形状修正)+移植物修正(位置修正・摘出等)

施術内容:前医にて移植された軟骨を一度取り、鼻尖の形状を整え、鼻翼軟骨の位置・形状修正・移植軟骨の位置を修正し、再度移植する。

副作用(リスク):手術後の腫れ・皮下出血の可能性がある

施術料金:鼻尖形成修正(形状修正)¥330,000税込(モニター¥280,500税込)
     移植物修正(位置修正・摘出等)¥440,000税込(モニター¥374,000)税込

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

ご質問がある方は、こちらまでメールを頂きたいと思います。私が責任をもって拝読させていただいておりますが、時間の関係上、スタッフが返信を書かせて頂いております。
https://dr-yamamoto.com/contact/

また、スタッフブログもぜひご覧下さい。
http://ameblo.jp/yamaclistaff

当院のインタグラムのページもありますので、よろしければご覧下さい。
https://www.instagram.com/shinjyuku.yamamotoclinic/

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。