症例1:切除施術のビフォーアフター
首のタトゥー(刺青)切除は、お腹のように皮膚の余裕がなく、かつ動く場所ですので切除が難しいということが特徴です。
さらに、タトゥー(刺青)の形や大きさによって、切除の仕方が異なりますので、医師の経験とセンスが要求されます。
まず、術前と切除が完了した状態をお見せします。
このような場合は、図柄が大きいわけではないのですが、皮膚の伸びる方向、動く方向を考え合わせると、1回で切除というのは、無理だと思います。
特に、矢印で示した部分の長さが長いために、これを単純に切除して縫ってしまうと、傷口が開いてしまいます。
この様な場合は、複数回に分けて切除するという『分割切除』を利用します。
『分割切除』は、一度手術して、残った皮膚が伸びるのを待ち、伸びた分だけ切除するという手法で、1回では切除できないものによく使われる方法です。
先にも書きましたが、花柄の部分が、1回での切除を妨げていますので、1回目の手術が終わり、皮膚が伸びた時点で花柄の部分を切除するようにします。
この初回の手術時に、次回の手術内容も想定して、切除デザインが出来るか否かが非常に大事です。
これを間違ったデザインで切除してしまうと、次の手術で切除が完了しないばかりか、引き連れを起こし、首が動きにくくなるという事さえ起り得ます。
1回目の手術が終了した状態をお見せします。
術前の計画通りに、花柄の部分だけが残った形になりました。
これを2回目の手術により切除して、先にお見せした状態になりました。
タトゥー(刺青)切除は、一見“簡単な”手術に見えるかもしれませんが、このように『デザイン力が要求される』こともある手術だと認識していただきたいと思います。
いつも同じような事を書いていますが、担当医の能力を判断することも、術前に欠かせないプロセスだと思います。
症例2:傷跡の経過写真でビフォーアフター
うなじの刺青について、当院では消したいと相談にみえる方が多いので、私としては案外入れている方が多いように感じています。
うなじの刺青は、髪形で隠すことが出来るため人目にはほとんど触れず、入れている方に気が付くことが少ないようですが、海外では、ファッションとしてこの場所に刺青を入れるのは、珍しいことではないので、日本人も入れている方が多いのでしょう。
ただ、日本の風習では、不都合な事があるようです。
特に私のところにいらっしゃる方で多いのは、『髪をアップに出来ない』という方です。
洋装、和装に関わらず、髪をアップにする機会が多い結婚式やパーティー、また、プール、温泉等の『髪の毛を必然的に上げざるをえない状況』で、不都合を感じ当院に相談にみえます。
今回は、案外一般的な刺青の部位なのですが、なかなか画像として見る機会も少ないようですので、これをご紹介したいと思います。
この方の、術前(写真1)と2回の切除が完了した状態(写真2)をお見せします。
皮膚に余裕がないので、1回で切除するのは、難しいのですが、2回に分けると切除が可能となります。
1回目の手術が終了した状態(写真3)をお見せしますが、2回目の手術で切り終わることを考えながらデザインをしています。
ここに、形成外科的な皮弁や皮膚の移動の知識と経験が要求されます。
1回で切除出来ない場合、1回目の手術後に皮膚は継続的に引っ張られますので、残った刺青の大きさや形状に変化が出ますので、この変化を術前に想定しながら、手術を計画することが大事だと思います。
『首のところを切って神経とか血管とか大丈夫ですか?』とよく聞かれますが、皮膚しか切りませんので全く問題ありません。ご安心の上、手術を受けていただきたいと思います。
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