美容外科話

COLUMN

目の他院修正手術

【眼瞼下垂手術の他院修正手術】ダウンタイムと経過を写真付きで解説

まず、御協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして深く感謝いたします。

今回ご紹介するのは、他院眼瞼下垂手術の修正手術です。

この方は、他院にて眼瞼下垂手術を受けられ、二重の幅の左右差が気になるということで、当院にいらっしゃいました。

術前(写真1)と術後12か月(写真2)の状態を比較して頂きたいと思います。

BEFORE
術前(写真1)
AFTER
術後12か月(写真2)

黒目がはっきりとし、二重の幅(左右差)が改善したことがお分かり頂けると思います。


術前・閉眼時(写真3) 術後12ヵ月後・閉眼時(写真4)

閉瞼時の傷は、修正手術前でも目立った感じではありませんでした(写真3)し、術後(写真4)も特に大きな変化は無いと思います。

切除範囲(写真5)

眼瞼下垂手術を修正する場合、目の開き方を根本的に治さなければいけないことが、ほとんどです。このため組織の位置関係を根本から修復する必要性があります。また、皮膚のかぶり方を調整するために、皮膚切除が必要となることもあります(写真5)。

処置前(写真6) 処置後(写真7)
処置前(写真6)
処置後(写真7)

術中の所見です。

何となく癒着していて凸凹だった感じ(写真6)が、術後にすっきりとした感じに変わった(写真7)のがお分かりいただけますでしょうか?こうした組織の位置修正には、必要以上に出血さない技術と、組織をなるべく浮腫ませないように愛護的に扱うという技術が要求されます。

術後1ヵ月(写真8) 術後8ヵ月(写真9)
術後1ヵ月(写真8)
術後8ヵ月(写真9)

次に、術後の二重の形状変化をご紹介したいと思います。

術後1か月の状態では、矢印で示した部分のように浮腫が残っていて、二重の形状も目頭側が広くなっています(写真8)。

これが、時間とともに、ゆっくりと落ち着いて行きます。

術後8か月の状態をお見せしたいと思います(写真9)。

二重の形状も落ち着いてきています。また、このようにお化粧をしてしまえば、違和感もなくなってしまいます。

術後1ヵ月・閉眼時(写真10) 術後8ヵ月・閉眼時(写真11)

こうした開瞼時のみの写真だと、閉瞼時の状態が想像つきにくいと思いますので、術後1か月(写真10)、術後8か月の状態(写真11)を御覧に入れますが、術後1か月では、まだまだ閉瞼時の傷も目立つことが、お分かりいただけると思います。

このように、閉瞼時の傷も時間を要しながら、ゆっくりと改善していきますので、術後の時期によっては、『術前の傷よりも汚くなった』という状況になってしまいます。

このような経過は、修正手術を頻繁に行っている医師でないと、『修正手術が失敗だ』とも言いかねません。

術後は、修正手術経験の浅い医師の心無いコメントに惑わされないという決意も術前の大事な要素だと思います。

抜糸時(写真12・13)

最後に、術後すぐの腫れ方もご紹介したいと思います。

術後1週間、抜糸時の状態です。あれだけ丁寧に手術しても、これだけ腫れてしまうという事を、予めご了解いただきたいと思います。

修正手術は、初回の手術とは全く異なる経過をとり、一時的に悪化したように見えますし、改善期間にも非常に個人差が出ます。

こうした理由で、前医の『のりのり』の態度とは違い、私は『のりのりでない』診察を行っています。

私が非常に大事にしているのは、『いらした方に最善の方法は何か』ということですので、私のクリニックが一人でも多くの方の一助になれば幸いです。

⇒目の他院修正についてはこちらに手術例をまとめております

施術名:眼瞼下垂修正(他院修正)

施術内容:他院にて眼瞼下垂を行った後の修正手術。

副作用(リスク):一時的に悪化したように見えることがある

施術料金:施術料金はコチラを御覧下さい

他院眼瞼下垂手術後の形状を整える!

今回ご紹介するのは、眼瞼下垂手術の修正手術です。

この方は、他院にて眼瞼下垂手術を受けられ、左右差、目頭側の二重の幅、形状が気になるということで、当院にいらっしゃいました。

眼瞼下垂手術の修正手術のビフォーアフター

術前(写真1)と術後6か月(写真2)の状態を比較して頂きたいと思います。

BEFORE
術前(写真1)
AFTER
術後6ヵ月(写真2)

左右差が軽減し、二重の形状改善したのがお分かり頂けると思います。


デザイン(写真3)
デザイン(写真3)

この方の場合、目頭の形状も気になるという事でしたので、目頭切開手術も同時に行うことにしました。

また、二重の幅、形状に左右差がありますので、皮膚切除の際は、左右で切除幅、切除する形状を変えてデザインします。

いつも書きますが、このデザインをする力を私は『デザイン力』と呼んでいて、美容外科医として、非常に重要な能力です(写真3)。

術中の様子

処置前(写真4) 処置後(写真5)
処置前(写真4) 処置後(写真5)

術中の所見です。

黄色い矢印で示した部分に赤く見えるのは、ミュラー筋で、本来は、ここに挙筋腱膜があるべきです。

この位置関係が、目を開けた時の二重の幅と形状に大きな影響を与えます(写真4)。

この部分の組織の位置関係を修復した状態をお見せします(写真5)。

見比べて頂くと、変わったことがお分かりいただけると思います。

この組織を癒着した状態から、丁寧に剥がし、愛護的に組織を扱いながら移動させるという工程が医者の腕の見せ所です。

また、組織の位置調整も非常に大事で、手術中に患者さんにも何回も座ったり、寝たりして頂きながら行います。

『修正手術の術後経過に時間がかかる』ということは、毎回書いていますが、この方の術後の腫れと、術後1か月の状態(左右差もひどくなりました)を、ブログにてお見せしますので、私のブログも是非ご覧いただきたいと思います。

https://ameblo.jp/dr-y-yamamoto/entry-12498766139.html

⇒目の他院修正手術についてはこちらに手術例をまとめております

修正手術は、初回手術とは全く異なる経過をとり、一時的に悪化したように見えます(しつこいのですが、ブログを見て下さいね)し、左右差が術前よりも強調されてしまうことも珍しくありません。

修正手術を受けられる方は、こうした事も覚悟して、術後は担当医と一緒に頑張って頂きたいと思います。

手術名:眼瞼下垂修正(他院修正)
   目頭切開修正

施術内容:眼瞼下垂修正にて、目の左右差・形状を修正する
     目頭切開修正を行い、もう少し広げる目頭を広げる。

副作用(リスク):術後の腫れ、赤み、一時的に悪化したように見えることがある。

手術料金:眼瞼下垂修正(通常料金¥648,000、モニター料金¥518,400)
目頭切開修正(通常料金¥324,000、モニター料金¥259,200)

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

【眼瞼下垂手術の修正手術】少しだけ二重の幅を狭くする

今回ご紹介するのは、他院眼瞼下垂手術の修正手術です。

この方は、他院にて眼瞼下垂手術を受けられ、二重の幅を狭くしたい、閉瞼時の傷が凹んだ感じが気になるということで、当院にいらっしゃいました。

眼瞼下垂手術の修正手術ビフォーアフター

術前(写真1)と術後4か月(写真2)の状態を比較して頂きたいと思います。

BEFORE
術前(写真1)
AFTER
術後4か月(写真2)

黒目がはっきりとし、二重の幅が若干狭くなったのがお分かり頂けると思います。

閉瞼時でも術前(写真3)と術後4か月(写真4)を比較していただくと、傷の凹みも改善していることがお分かりになると思います。


皮膚切除のデザインと術中の様子

デザイン(写真5)
修正前(写真6)
修正後(写真7)

この様な場合、皮膚が若干余っていること、目の開き方に原因があり、組織の位置関係を根本から修復する必要性があります。

皮膚切除のデザインをお見せします(写真5)。

術中の所見です。矢印で示した部分が、前医の挙筋腱膜を固定した糸です(写真6)。

これらを外して、位置を修正する必要があります。

この際に写真のように出血さない技術と、挙筋腱膜を浮腫ませないように組織を愛護的に扱うという技術が要求されます。

もし、出血させたり、挙筋腱膜を浮腫ませ(うっ血)てしまうと、位置調整する事が非常に難しくなってしまいます。

こうした手術は、言葉にすると『癒着を剥離する』という一言になるのですが、この単純で難しい作業を常に同じレベルでこなすというところに非常に高度な能力が要求されます。

これらの位置を修正した状態をお見せします(写真7)。

この状態でも糸で固定した挙筋腱膜の浮腫み(浮腫みが強いと、うっ血して紫色に代わってしまいます)が最小限に抑えられているのがお分かりいただけるでしょうか?

眼瞼下垂手術の修正手術の術後経過

抜糸時(写真8・9)

次に、術後の経過をご紹介したいと思います。  

術後5日目、抜糸時の状態ですが、これだけ複雑な手術を行うと非常に腫れます。

腫れの為に、二重の幅も広くなり、傷も赤くなってしまいます(写真8, 9)。

術後1ヵ月(写真10.11)

修正手術は、経過に時間がかかるということは、何回も書いていますが、この方の術後1か月の状態をお見せします。

二重の形状は、落ち着いてきているものの、黒目の見え方がはっきりとしていないのがお分かりいただけると思います。

また、傷の赤みと凸凹した感じも気になると思います(写真10, 11)。

この後の、術後4か月の状態は、先にお見せしたので、経過のご参考にして頂きたいと思います。

こうした経過のお写真は、常にご紹介していますが、ご自分が当事者になると、『傷が、ミミズ腫れになっている』『傷がケロイドになった』『本当に改善するのか』等々をおっしゃる方にお会いすることも珍しくありません。

修正手術は、初回の手術とは全く異なる経過をとり、一時的に悪化したように見えますし、非常に個人差が出ます。

術後は、私の言葉を信じて頑張って頂きたいと思います。

目の他院修正手術についてはこちらに手術例をまとめております

関連動画はこちらです(出血シーンがございますので、閲覧にはお気を付けください

施術名:眼瞼下垂修正術

施術内容:(今回の場合)二重の幅を狭くし、閉眼時の傷の凹みを修正する

副作用(リスク):術後の腫れ・一時的に悪化したように見える場合がある

施術料金:通常料金¥648,000(税込)モニター料金¥518,400(税込)

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

他院眼瞼下垂手術を修正する!

最近、眼瞼下垂という言葉が一般に浸透したためか、普通の方が二重の手術のように『目をパッチリさせる』という目的で、眼瞼下垂手術を受けられる方が多くなった気がします。

それに伴って、『眼瞼下垂手術の修正手術』も増加傾向にあると思います。

当院は、こうした修正手術の方が集まる日本でも有数の施設でありますが、こうした修正手術に対応できる能力がないにもかかわらず、安請け合いして術前より悪化させる美容外科医が増えたのも問題だと思っています。

眼瞼下垂の修正手術は、切開重瞼術(二重切開)の修正よりもはるかに難しいということが特に問題を大きくしている気がします。

インターネットにおいても、このような難しい術式を改善するかのように紹介しているサイトにも驚きを隠せません。

特に絵だけの説明の場合は要注意の為、必ず担当される医師の症例写真を見てから、担当医を選ばれることをお勧めします。

今回の方は、他院にて眼瞼下垂手術と目頭切開を受けられた方です。

二重の幅が広いこと、左右差があることを気にされて来院されました。術前の状態と術後3か月後の状態をお見せいたします。

術前では、二重にむくみがあり、目の開き方、二重の幅の大きな左右差も、術後には改善していることがお分かり頂けると思います。

閉眼時の傷は、この時点では目立ちますが、時間と共に軽快し、最終的には目立たなくなりますので心配はありません。

この閉眼時の写真でお見せしたかったのは、術前と術後3か月の二重の幅の状態を比べていただくと(黄色い線を入れてあります)術前では左右差が大きく、術後では改善したのをお分かり頂きたかったからなのです。

このような方にお会いすると、医師に『同じ幅に皮膚を切り取って、修正出来ます』と言われることもあるようですが、皮膚のみ切っても、改善する可能性は非常に低いという事を、一般の方にも分かっていただければと思います。

その理由は、皮膚は伸びるので、切り取ってもまた伸びてしまうからなのです。

通常、二重の幅は、目の開く角度、皮膚の切除量、内部処理の調整によって修正します。

今回は、このことについて少し詳しくご説明したいと思います。


術中
術中

緑の矢印で示してあるものが、前医の糸です。

黄色い矢印で示してあるものが、私が考える本来固定すべき位置です。
また左右の位置だけでなく上下の位置も良くないです。

術中
術中

糸を外し、挙筋腱膜の位置をずらしている様子をお見せします。

矢印で示している場所が、糸があった場所です。上下方向の調整も良くなかったのも原因の1つだと思います。

術後5日目
術後5日目

ここで、術後5日目、抜糸時の腫れ方もご紹介したいと思います。

術前に『相当腫れますよね?』と質問されることも多いので、ご参考になれば幸いです(写真9)。

他院の修正手術を受ける場合、『最低半年は待て!』というのが、通説ではありますが、状況によっては、術後なるべく早い時期に手術した方が良い場合もありますので、気になった場合は診察にお越しいただきたいと思います。

いつも同じような事を繰り返し書いておりますが、術前カウンセリングでは、このようなことで悩まないように手術される先生が担当された症例写真を見せていただくことを強くお勧めいたします。

今回の方は、他院にて眼瞼下垂手術と目頭切開を受けられた方です。二重の幅が広いこと、左右差があることを気にされて来院されました。術前の状態と術後3か月後の状態をお見せいたします。

他院片目眼瞼下垂修正。難易度超Aランク!!

今回ご紹介するのは、他院にて眼瞼下垂手術、眼瞼下垂手術修正術と、すでに2回も眼瞼下垂手術を受けた後に当院にて修正手術を受けられた方です。

この方には、『右目は問題ないので左目だけを治して欲しい』というご要望でした。

眼瞼下垂手術の修正は、非常に難しく、それがすでに2回も行われていること、片目だけ修正というのは更に難易度が上がることから、手術をよくお考えになるようにお勧めしました。

ご本人の強いご希望もあり、手術を請け負わせていただくことにしましたが、結果に予想が付き難い(中の組織の状態が分からないこと、瘢痕、癒着が強度であること)ことから、担当医としては非常に緊張してしまいます。

片目だけの眼瞼下垂修正手術のビフォーアフター

術前術後3か月との状態をお見せします。

BEFORE
術前です。
AFTER
術後3ヶ月後の状態です。

上がりすぎてしまっていた左目が下がったのがお分かり頂ける(黒目の真ん中からまつ毛までの距離で比較していただくと分かりやすいと思います)と思います。

また目を閉じた時の傷も問題なく奇麗に治っていると思います。

後5日目抜糸時の状態です。
術後5日目抜糸時の状態です。

術後5日目抜糸時は、腫れ、皮下出血がひどく、目が開けにいので、ご本人としては、非常に不安だと思います。

次に、今回の手術について順を追ってご説明したいと思います。まず、皮膚の微妙な左右差を考慮して、皮膚切除のデザインをします。

また、内部処理では、眼瞼下垂の手術によってミュラー筋、ないし挙筋腱膜の固定位置が過矯正位置になってしまったことが一番の問題です。

術前のデザイン(上)と、術中の糸を露出させた画像(下)です。
術前のデザイン(上)と、術中の糸を露出させた画像(下)です。

『挙げすぎなら、下げれば良い』と思われるかもしれませんが、実は状況はそのように単純ではなく、2回の手術により癒着が強く起こり、ちょうど『コンクリート詰めになって物を綺麗に分ける』というような状態です。

これらを如何に丁寧に分けて、固定位置の糸を綺麗に露出させられるかという点が医者の腕の見せ所になります。

糸を露出させた状態を見て頂くと、図の中に矢印で示した部分に青い糸があるのがお分かり頂けると思います。

これらを、最小限の出血で外して、挙筋腱膜の位置を再調整しました。幸いミュラー筋は硬くなっていませんでしたので、微調整をすることが出来ました

術後1か月の状態です。
術後1か月の状態です。

術後1か月の状態では、術後3か月の状態と比べると、まだ少し挙がり過ぎに見えるかもしれません。

いつも書きますが修正手術の経過は、時間をかけてゆっくりと変化していくのが特徴です。

このように、修正手術では、時間もかかりますし、手術結果を出すのに、非常に高度な手術技術も要求されます。

修正手術を受けられる前には、覚悟を決めて手術に臨んで欲しいと思います。

最近、さも修正が得意であるかのように宣伝し、実際にはその能力がない医師の手術を受けられた方にお会いすることもあります。

術前には、その医師が担当した手術の写真(目を閉じた時の傷も重要です)を見せてもらい、担当医選びは慎重に行っていただきたいと思います。

この方には、『右目は問題ないので左目だけを治して欲しい』というご要望でした。

眼瞼下垂手術の修正は、非常に難しく、それがすでに2回も行われていること、片目だけ修正というのは更に難易度が上がることから、手術をよくお考えになるようにお勧めしました。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。

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