美容外科話

COLUMN

二重切開

【他院での二重切開のくぼみの修正】凹まない二重を切開法で作る

まず、今回ご協力いただいたモニターの方々にこの場をお借りして深く感謝いたします。

当院には、他院での二重切開修正の方が数多くいらっしゃいます。

“目を閉じたときの傷の汚さ”

“目を閉じたときの凹み”

は圧倒的に多いご相談です。

また、『この凹みは、失敗ですよね』というご質問もよく受けます。

今回は、一般的に行われている手術の術式のお話と二重の凹みの関係についてご説明したいと思います。

まず、他院修正の方をご紹介したいと思います。

この方は、『他院で切開法の二重手術を受けたら、目を閉じたときの凹みが気になる』というものでした。

開眼時の二重のラインは、このままで良いとのことでした。

術前と修正術後4か月の状態を比較していただきたいと思います。

BEFORE
術前
AFTER
術後4か月

二重の形には変化がなく、凹んだ部分だけが改善されたのが、お分かりいただけるでしょうか?

このように術前術後だけをご覧いただくと、大きな変化でもなく非常に簡単に改善したかのごとくに感じるかもしれませんが、

『凹みを治すためには、根本から上眼瞼の構造を治さなくてはいけない』
という高度な修正技術が要求されます。

切開法の基本的な手術方法について

ここで、切開法の基本的な手術方法についてご説明したいと思います。

埋没法よりも切開法が『取れにくい』のは、理由があります。

術式で、瞼板の表面の組織を切除して、ここに皮膚の折れ込みを固定するように縫い付けるからなのです。ところが、組織を取り除いてしまうためにこの部分が凹んでしまうのです。

この術式は『標準的』な手術ですので、きちんとトレーニングを積んで、標準的な手術を行うと、二重の線が凹みやすいということになります。

つまり、こうした現象は、失敗と認識されません。

ただ患者さんは、気にされる方が多いので、修正手術の適応となるわけですが、治療するには、問題が2つあります。

1.強固に癒着した部分を奇麗に剥離すること

2.切除されて失われてしまった組織の代用物を見つけること

です。言葉で書くと非常に簡単ですが、この答えを出すために大変な苦労をしました。

今では、当院の標準術式として修正術が確立しています。


術前/術後6か月
術前/術後6か月

ここで、私の手術法の方をご紹介します。

術前と術後6か月の状態をお見せします。

術後6か月
術後6か月

二重のラインは目を閉じたときも凹んでいないのがお分かりいただけると思います。

つまり、この凹みの原因は医者の腕というよりも術式が違うことによって起こることなのです。

この方の場合、術前に左右差がありますので、これを考えてデザインする必要がありますが、こうした左右差を考えるのは、医者の腕だと思います。

その他の目の他院修正手術の症例はこちら。
https://dr-yamamoto.com/column_category/eye_retouching/

修正手術は、ほとんどの場合、難易度が高いので、担当される先生が実際に行っている症例写真等を見せていただくなどして、担当医は慎重に選んでいただきたいと思います。

また、初回の手術を受ける場合も、担当される先生の術式がどのようなものかを知る意味でも、担当される先生の実際の患者さんの写真を見せていただく必要があると思います。

当院には、他院での二重切開修正の方が数多くいらっしゃいます。 「目を閉じたときの傷の汚さ」「目を閉じたときの凹み」は圧倒的に多いご相談です。また、『この凹みは、失敗ですよね』というご質問もよく受けます。今回は、一般的に行われている手術の術式のお話と二重の凹みの関係についてご説明したいと思います。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。

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