まず、今回御協力いただいたモニターの方にこの場をお借りして深く感謝いたします。
二重のカウンセリングをしていると、“切開法なら自由にデザインできますよね?”というご質問を多く受けます。
一般の方の認識では、切開法はどんな二重でも作れて取れないという事なのでしょうね。
いつも書いていますが、私は、切開法、埋没法に関わらず、自由自在に目の形を作ることは不可能だと思っています。
元の目の形を無視して、デザインというものは成り立ちません。
とくに目のデザインに影響を与えるのは、瞼板の形です。これは軟骨ですので、軟骨の形を変える事が出来ないからです。
ですから、患者さんの希望をお聞きした上で、可能な範囲でデザインを行っています。
さて、今回の方々に話を戻しますが、始めに他院で切開法を受けたのだが、何となくぼんやりとした感じになってしまった方をご紹介します。
術前と術後の状態を比較していただくと、二重の形もですが、二重の線とまつ毛の生え際までの皮膚が弛んでいたのが解消されたのがお分かりいただけますでしょうか?
このような仕上がりになってしまうのは、二重の幅を広げようとして切開ラインを広くデザインしすぎる事により、二重からまつ毛までの距離が長くなって、この部分の皮膚が弛んでしまっておきます。
したがって、このような場合は、
1.二重の固定場所を変える
2.余っている皮膚を切除するという修正手術が必要になります。
この方の抜糸時の状態もお見せしますが、切開重瞼術の場合と 腫れはあまり変わりません。
他院で、このような状態の治療として二重の固定をより強くするという修正手術を受けられた方にお会いすることがありますが、固定を強くすると血流が悪くなりますので、皮膚が浮腫んで悪化するだけです。
修正手術は、簡単に見える場合でも難易度が高いので、担当される先生が実際に行っている症例写真等を見せていただくなどして、担当医は慎重に選んでいただきたいと思います。
似たような状態で、修正手術でない私の患者さんの術前と術後1か月をお見せします。
仕上がりの二重は、左右ともそろった感じになっていますが、もともと左右差がある方なので、左右対称にデザインすると左右差が強調されてしまいます。
この方の術前のデザインをお見せしますが、左右差を考慮して、皮膚切除の量も変えてあるのがお分かり頂けると思います。
こうしたデザインにも担当医のセンスが必要ということもご理解の上、手術を受けていただきたいと思います。
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