美容外科話

COLUMN

目の上・目の下リフト

目の下リフトの傷のビフォーアフター

以前、第70話で目の下のリフトについて書きましたが、外来でどのくらいの時間で目立たなくなりますかという質問を受けますので、一般的な経過をお見せして、参考にしていただきたいと思います。

これも例によって私の手術ですので、先生によって経過も違うと思いますし、場合によっては傷の付け方も違いますので、くれぐれも術前には担当医とお話をされることをお勧めいたします。

この手術の経過の写真を提供していただいた方には、この場をお借りして深く感謝いたします。毎回、色々な方に写真を提供していただいているのですが、私個人としては、患者さんのご好意に甘えることが出来き、大変幸せに思っております。


抜糸直後
抜糸直後

さて、今回の方ですが、第70話の方と同様に皮膚切除、眼輪筋の切除縫縮、脂肪の切除を行いました。

この手術の一番大事な部分は“目の下のどこで切るか”ということだと私は思っていますし、あまり目の縁から離れると非常に傷が目立ちます。

個人的には、医者の腕が良く出る手術の一つであると思います。話はそれてしまいましたが、手術終了時には、第70話の方よりも腫れてしまいました。

したがって、抜糸直後は、目の下の皮膚も赤くなっています。抜糸直後はごらんのごとく、かなり目立ちます。

抜糸後1週間後
抜糸後1週間後

抜糸後1週間後にいらしたときの写真をお見せいたしますが、ご本人の表現をお借りすると、“化粧で隠せる”程度だそうです。

手術後約2ヶ月
手術後約2ヶ月

この後手術後約2ヶ月してお会いしたときの写真をお見せいたしますが、まだ傷は、はっきり分かると思います。このように“化粧で隠せるのは、2週間位ですが、分からなくなるのは、かなり時間が必要”なのでは、ないかと思っています。

いまだに、“他院でカウンセリングを受けましたが、あまり腫れないと聞きました”等をおっしゃる方にお会いしますが、術式によっても経過は違いますので、ご自分で術前にご説明をよく受けるようにしていただきたいと思います。

この手術も、皮膚のみしか切除しない場合は“あまり腫れない”というような手術になる可能性もあると思います。

美容手術は、概して手技的なものよりもデザインの方が難しいのではないかと思いますが、この手術はデザインよりも手技的なものが難しい手術で、皮膚の切除量を間違えたり、縫い方が悪いと“あっかんべー”をしているように結膜が見えてしまうような結果になってしまうこともありますので、慎重な医師選びをお勧めいたします。

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

ご質問がある方は、こちらまでメールを頂きたいと思います。私が責任をもって拝読させていただいておりますが、時間の関係上、スタッフが返信を書かせて頂いております。
https://dr-yamamoto.com/contact/

また、スタッフブログもぜひご覧下さい。
https://ameblo.jp/yamaclistaff

当院のインタグラムのページもありますので、よろしければご覧下さい。
https://www.instagram.com/shinjyuku.yamamotoclinic/

目の下の手術の効果

目の下の弛みについては、以前書きましたが、術後にどのようになるのかも見せて欲しいというリクエストをいただきました。


写真1
写真1

前回の話でも使いましたが、比べやすいと思いますので、術前の状態ももう1度お見せいたします(写真1)。目の下の膨らみが、お分かりいただけると思います。

写真2
写真2

術中の操作は前回書いた通りですので、今回は書きませんが、5日後に抜糸にいらした時の写真をお見せします(写真2)。

手術直後に比べ、皮下出血が広がり、一見“ひどい”感じになっていると思います。また、腫れもかなりあるのがお分かりいただけると思います。

写真3
写真3

この半年後にお会いしたときの写真をお見せいたしますが、傷はほとんど目立たなくなっています(写真3)。

術前デザインと比べていただくと、どこを切ったのかがお分かりいただけると思います。

また、前回の話で、経皮的だと眼輪筋が縫縮でき、目元に張りを持たせることが出来る事等を考え、経皮的な手術を計画したと書きましたが、いかがでしょうか。

私としては、計画的通りに手術ができたと思っていますが、最終評価は患者さんがするのだと思います。

どの話でも書いていますが、術後の腫れた状態や傷の経過は非常に大事だと思います。皮膚の剥離の仕方や術式によって経過も違ってしまいますので、手術をする先生に直接色々な質問をされることをお勧めいたします。

最後に来院される方にメッセージなのですが、私のクリニックは“町医者”なので、都心部にある美容専門の医療機関と比べると、雰囲気がまるで違いますし、“私がお金を払うのだから、先生は私に言われた通りに手術をすればいい”と考えるような方は、初めからいらっしゃらない方がいいと思います。

いくら幅広の二重や、私がバランスが悪いと思うような高い鼻をご希望されても、私が納得出来ないような無理な手術は全くしませんので、時として手術をお断りすることもありますので、この点についても予めご了承の上、来院されるようにお願いいたします。

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
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目の下の手術について

今回は、比較的多い目の下の弛みについて書くとともに、手術の一つのやり方もご紹介しようかと思います。

目の下の弛みには、原因がいくつかあると思いますが、

1.皮膚の弛み
2.筋肉の緩み
3.脂肪の緩み 

が挙げられると思います。

したがって、治療もこれらを改善されるように計画する訳なのですが、その方の社会生活や年齢によっても治療法のバリエーションが生まれてしまいます。

特に30代の方にお会いすると、皮膚の弛みも筋肉の緩みもあまり無く、脂肪の緩みだけの場合が多いので、表面に傷のつかない経結膜的な(あっかんべーの状態にして、赤い結膜にレーザーで穴をあける)脱脂をするか、メソセラピーがファーストチョイスだとは思われるのですが、この手術は時として視野が悪いので、出血させると止血が難しいのと、メソセラピーは腫れが長引くことがあるというのが、難点だと思います。

この方の場合も、脂肪の容量が減れば、状態が改善されると思ったので、年齢的な事も考慮して、まずメソセラピーをお勧めしました。ところが、メソセラピーの腫れが長引いた(3週間程度との事でした)のと、効果があまり出なかったということで、手術を希望されました。


術前
術前

まず術前の状態ですが、目の下が膨らんでいるのが分かります(写真1)。これは、目の下の脂肪が加齢と共に緩んできたものです。

手術は“脱脂”を中心に考えたのですが、前述したように経結膜的だとメソセラピーで腫れたため、中の線維化が起こり手術が難しくなっている可能性があること、経皮的だと眼輪筋が縫縮でき、目元に張りを持たせることが出来る事等を考え、経皮的な手術を計画しました。

術前の脂肪の位置の目安と切開ラインをデザインしたものをお見せします(写真2)。
切開ラインは目の際ぎりぎりの目立たない所を選択します。

術中
術中

局所麻酔下に切開を加え、眼輪筋のすぐ上の層を丁寧に剥離し、目標とする所まで到達した段階で、深くまで穴を開け、脂肪を取り出します(写真3)。

適量の脂肪を切除したら、開けた穴を丁寧にふさぎ、眼輪筋を縫縮します(写真4)。

術後
術後

この後皮膚を縫合して手術を終わりにしました(写真5)。

このように、
1.手術中の操作が深部に及ぶので、程度の差はあれ、皮下出血は必ず起こる
2.縫合直後は傷が目立つ 
というのが、この手術の欠点だと思います。

この方の術後の経過は、また何かの機会に譲るとして、“わずか30分の手術で、10年前のあなたに”というようなキャッチフレーズも見かけますが、手術はそのように簡単な事では無いということをこの手術をお見せすることによって、ご理解頂けたら良いのではないでしょうか?

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ご質問がある方は、こちらまでメールを頂きたいと思います。私が責任をもって拝読させていただいておりますが、時間の関係上、スタッフが返信を書かせて頂いております。
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『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。