美容外科話

COLUMN

へそ形成
第204話

お臍の中の形を自在に??変える

はじめに、モニターの方々には、この場をお借りして深く感謝いたします。

毎年この時期になると、夏に向けてお臍の手術をする機会が多くなります。お臍の手術の術式は、非常にシンプルで、基本的な手技はいつも同じです。

しかし、その分『お臍の元の形』に左右される部分が多いので、今回は4人の方の経過をお見せすることで、イメージをつかんでいただきたいと思います。

術前(写真1, 2)/術後1ヶ月(写真3, 4)
術前(写真1, 2)/術後1ヶ月(写真3, 4)
術前(写真5, 6)/術後1ヶ月(写真7, 8)
術前(写真5, 6)/術後1ヶ月(写真7, 8)

まず、1人目の方ですが、術前(写真1, 2)と術後1ヶ月(写真3, 4)の状態をお見せいたします。

この方は、お臍の中身が飛び出している、“でべそ”の状態です。このような方の場合は、出ている部分を引っ込めるように切除範囲をデザインします。

2人目の “お臍の中が丸い”方の場合は、お臍の中の余分な皮膚を切り取ることに重点を置きます。

術前(写真5, 6)と術後1ヶ月(写真7, 8)の状態をお見せしますが、お臍の感じがすっきりしたのがお分かり頂けると思います。


術前(写真9, 10)/術後1ヶ月(写真11, 12)
術前(写真9, 10)/術後1ヶ月(写真11, 12)

3人目の方は、前述の中間的な感じの方だと思います。
術前(写真9, 10)と術後1ヶ月(写真11, 12)の状態をご覧いただくと、お臍の中身が引っ込んですっきりとしたのがお分かり頂けると思います。

写真13~16
写真13~16

4人目の方ですが『お臍が何となく気になる』という方です。このような方の場合、お臍の深さもあまり変えられませんが、お臍の形を若干縦長にすることにより変化が期待できます。

手術直後の状態(写真17)と手術後の固定(写真18)
手術直後の状態(写真17)/手術後の固定(写真18)

どの方も基本的には同じ手術ですが、お臍自体の深さや皮膚の切除量に担当医の技量が重要となります。私の手術の術式については、“傷がお臍の外につかない”ということが、最大の特徴だと思っています。
手術直後の状態(写真17)と手術後の固定(写真18)もご紹介しておきますが、術式や術者によって違いますので、術前に気になる方はご確認されることをお勧めします。

どのような手術でも、担当される先生の症例写真を見て判断することが非常に大事です。特にお臍の手術は、場合によって、腹膜を開けるという消化器外科の経験が必要になることもありますので、術前診察を大事にしていただきたいと思います。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。