美容外科話

COLUMN

目の上・目の下リフト
第156話

目の下のしわ、たるみ取りの手術の個人差(術後経過)

以前、目の下の手術術式についてはコラムでご紹介したことがありますが、今回はお二人の方をご紹介して、術後経過の個人差についてご説明したいと思います。このコラムにご協力いただいたモニターの方々にはこの場をお借りして深く感謝いたします。

まず、一人目の方ですが術前(写真1)と術後5カ月(写真2)を比較していただきたいと思います。
BeforeBefore
AfterAfter

目元がすっきりとして、目も大きくなったように見えます。また傷も問題とならないレベルで回復していると思います。
しかし、抜糸時の状態(写真3)は腫れと皮下出血が目立ち、腫れのために“あっかんベー”の状態になっていると思います。この方の術後3週間の状態(写真4)もお見せしますが、腫れが残り、傷も少々目立ちます。

After
ここで、全く同様の術式を受けられた他の方の経過を比較でお見せしますが、
抜糸時の状態(写真5)では、皮下出血と腫れを認めるものの、
After
術後3週間(写真6)では、傷も目立たなくなり、腫れも引いているのがお分かりいただけると思います。
術式自体については、既出のコラムを参照していただきこととして、このように術後には“個人差”があることを認識していただければと思います。
診察をしていると“人前に出られるようになるにはどのくらいかかりますか?”という質問をよく受けますが、私は、8割の方の一般的な方の経過を申し上げるようにしています。
また、時として“術後にこの日数経ったのに腫れが引いてこないのはおかしい”というような事をおっしゃる“待てない方”にお会いすることもあります。患者さんとしても焦る気持ちは当然ですが、担当している医者としてはなすすべがないこともあり、“ひたすら待って下さい”と無責任に聞こえる発言をしてしまうこともあります。

手術というものは、先生によっての術後固定や術式の違い、また個人差による術後経過の違いも生じますので、この点も含めて術前に熟慮されることをお勧めいたします。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。