美容外科話

COLUMN

目の他院修正手術

【目頭側のぷっくり】皮膚切除だけでは足りない理由と対策

まず、このお話にご協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして深謝いたします。

この方は、他院にて切開重瞼術を受け、目頭側がぷっくりして、お化粧が難しいのと目元がすっきりしないというお悩みで受診されました。

この様に、『ぷっくり感』を主訴にいらっしゃる方は、珍しくはないのですが、同時に『他院では、皮膚切除をすれば良くなると言われた』とおっしゃられる方にお会いする事が非常に多い事にも驚かされます。

二重切開で目頭側がぷっくりする原因

まず、このような状況になっている原因には、主に以下の2つが考えられます。

1.瞼板前組織という部分が取られすぎて、局所的な循環不全のために浮腫が生じている場合
2.目頭側の二重の作り方が弱く、十分に引き込まれていない場合

ですから、『皮膚切除』だけでは、上記の2点に対する治療が行われていないことになり、『改善しない』という状況になってしまいますし、下手をすると皮膚が足りなくなって『閉瞼不全』を起こすということも十分に考えられます。

この皮膚の過剰切除が行われた場合には、植皮をして対応しなくてはならず、『綺麗な目元からは、ほど遠い』という仕上がりになってしまう可能性が非常に高くなります。

二重切開修正のビフォーアフター

では、実際の状態をお見せします。

BEFORE
手術前(写真1)
AFTER
術後6カ月(写真2)

術前(写真1)と術後6か月(写真2)を比べて頂くと、目頭側の浮腫みも軽減され、二重がはっきりとした感じに変わったのがお分かりいただけると思います。


手術前(写真3)術後6カ月(写真4)
手術前(写真3)術後6カ月(写真4)

この方の閉瞼時の術前(写真3)と術後6か月(写真4)を比べて頂くと、術前に創部の凹みもなく、瞼板前組織を取られ過ぎたのではなく、二重の作り方が弱いことが考えられました。

術前の皮膚切除のデザイン

手術デザイン(写真5・6)
手術デザイン(写真5・6)

術前にそのような原因推察をしましたので、『皮膚切除は最小限』にした修正手術を計画しました。

術前の皮膚切除のデザインをお見せします(写真5, 6)。

二重切開修正の術中の様子

処置後(写真7)
処置後(写真7)

実際に手術をしてみると、瘢痕組織が多く、これらが目の開きを担っていて、本来の挙筋腱膜の動きが弱っていることに気が付きました。

そこで、挙筋腱膜の動きを補強しながら二重を作り直すという手術を行いました。

中の処理が終わった状態をお見せします(写真7)。

この様に、術前のプランニングと異なる手術になってしまうこともしばしばで、『開けてみないと分からない』というご説明をよくする理由です。

言葉で書くと非常に簡単なのですが、前回の手術によって組織が硬くなっている部分を剥離するという工程は、ちょっと力を加えただけで、組織に穴が開いてしまいますので、非常に高度な技術が要求されます。

よく、『他院でこの処置もやった方が良い』と勧められたという方にお会いしますが、『美容医療も医療』ですので、『必要なさそうなことは極力やらない』という方が、私的にはしっくりきます。

当院ではそのような考えで、スタッフにも『営業行為はしないように』教育をしています。

もしかすると、こうした方針が『愛想が悪い』『やる気がない』という印象を与えてしまうのかもしれませんが、これも私の診療ポリシーですので、ご理解頂きたいと思っております。

いつも同じことを書きますが、こうした修正手術を行わなくても良いように担当医選びを慎重に行うことを強くお勧めします。


目の他院修正手術についてはこちらに手術例をまとめております

ブログでは手術後の腫れについてご紹介しております。
https://ameblo.jp/dr-y-yamamoto/entry-12677547774.html

noteでは傷の経過についてご紹介しております。
https://note.com/yamamotoclinic/n/n0227255eb913

施術名:二重切開修正

施術内容:この方の場合、他院にて二重切開を受け、目頭部分のぷっくり感と術中の判断で挙筋腱膜の動きを補強しながら二重を作り直すという手術を行いました。

副作用(リスク):術後の腫れ・一時的に悪化したように見えることがある・手術後の経過に時間がかかる

施術料金:二重切開修正¥770,000(税込)モニター¥654,500(税込)
        

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/retouching/#cost-1-1

全切開(二重手術)修正。眠そうでプックリの治し方詳細。

今回ご紹介するのは『切開重瞼修正術』です。

他院にて切開重瞼術(全切開法)を受けたが、眠たそうな感じと二重の皮膚がプックリした感じが気になるとのことでした。

術前、術後3か月の状態を比較していただきたいと思います。

BEFORE
術前です。
AFTER
術後三ヶ月です。

目の眠たい感じが解消され、すっきりしたのが、お分かり頂けると思います。


術前のデザインです。 この『デザイン力』は、美容外科に欠かせない能力です。
術前のデザインです。 この『デザイン力』は、美容外科に欠かせない能力です。

この方の修正手術の計画について、ご説明したいと思います。

この方の眠そうな感じは、前医での切開処置の際に目を開け閉めする挙筋腱膜という部分の損傷が強く疑われましたので、この部分を修復することをメインに考えました。

また平行型の二重を希望されていましたので、目頭切開を行うことにより、目元の印象を変えるように計画しました。

術中の様子です。
術中の様子です。

手術中の状態もご説明します。皮膚切除をし、眼輪筋を露出させましたが、この部分には、大きな問題がありませんでした(写真4)。

つぎに、前述した『挙筋腱膜』を確認しました。

写真の中の黄緑の矢印が示した部分に本来あるべき組織が無く、黄色い矢印で示したところまで移動してしまっているのが分かりました(写真5)。

こうした組織の出血を最小限にしながら同定することに高度な技術が要求されます。もし、この部分で出血させてしまうと、組織の移動が出来なくなるばかりか、目の挙がり方の微調整等も出来なくなってしまします。

これらを修復した状態(写真6)をお見せします。

移動していた組織が元来の位置に戻ったことがお分かりいただけますでしょうか?

抜糸時(写真7)と術後1か月(写真8)
抜糸時(写真7)と術後1か月(写真8)

修正手術の術後の経過に時間がかかることや、腫れが強く出ること等については、いつも書いていますが、この方の腫れの経過についても御紹介します。

抜糸時です。傷も目立ちますし、腫れも結構出ています(写真7)。

また、腫れているために目の開きが悪くなったようにも見えます。こうした腫れが少しずつ引きながら、目の形も良くなっていきます。

術後1か月の状態(写真8)をお見せします。

大分落ち着いてきていますが、まだ腫れているのが、術後3か月の状態と比較していただくとお分かり頂けると思います。

このように、術後1か月しても腫れが依然として残っているのは、珍しいことではありません。

施術名:目の他院修正手術

術後の腫れている時期は、患者さんとしても非常に不安があります。

しかし、この時期には待つしかありませんので、修正手術を受ける際には辛抱強さも必要になってしまいます。修正を担当する医師の腕に信頼を持つことも不可欠だと思います。

当院は、他院修正の症例数では、日本でも有数の医療機関だと思います。

前医での手術結果に『改善の余地がある』方は、積極的に治療を行いますので、気になっている方がいらっしゃいましたら、是非ご来院下さい。

二重切開後の瞼のプックリ感を修正する!

切開二重の傷修正に関しては、これまでにも何回かご紹介していますが、
今回は数回修正手術を他院で受けられた後の当院での修正手術についてご紹介します。

まず、術前の状態と術後約10ヶ月の状態をお見せいたします。

BEFORE
術前
AFTER
術後約10ヶ月

瞼のプックリとした感じが修正され、二重の形が自然になり、閉眼時の傷の凹みが改善されたのがお分かりいただけると思います。

この方は、他院で二重切開の手術を受けられ、術後に目が開けにくい感じがしたために、これを修正する手術、またその後に傷の凹みを修正する手術(うち1回は、脂肪注入)を2回と計3回の修正手術を受けられたそうです。

当院にいらした時には、
1.閉眼時の傷の凹みが気になる
2.目の開きが悪い気がするということが問題となっておりました。

術前の診察では、
1.傷の凹みに対して注入された脂肪が目を開けにくくしている原因となっている可能性がある事
2.複数回の手術により挙筋腱膜が離断されている可能性が高い事が考えられました。
したがって、a.注入脂肪の切除 b.挙筋腱膜の修復 c.傷がなるべく平らになるように再縫合するという治療計画を立てました。


デザイン
デザイン

傷の凹みを修正のための再縫合には皮膚を若干切除する 必要がありますので、この皮膚切除範囲のデザインを お見せします。

修正手術が通常の切開重瞼術の経過と大きく違うのは、“落ち着くのに時間がかかる”という事だと思います。

特に前医での内部処理等に問題があると、修正手術後にもこの“くせや形”を数か月間引きずる事になります。

術前と術後1ヶ月
術前と術後1ヶ月

この方の術後1ヶ月の状態をお見せしますが、術前と比べて写真では、大幅な改善がないようにも思われますが、ご本人から『目が開きやすくなった』『傷の凹みが良くなった』というコメントをいただきました。

主治医としては、こうしたコメントが一番うれしいのですが、改善を信じて患者さんと一緒に経過を待たなくてはなりません。

術前と術後1ヶ月
術前と術後1ヶ月

外来で修正手術の診察をしていると、“どの程度治りますか?”という質問をよくされるのですが、基本的には“修正は、やってみないと分からない”と思います。

これは、皮膚の上から見ただけでは、内部の状態がきちんと把握出来ないからです。また、術後経過にも個人差があります。

修正手術は、最悪の場合は現状と変わりがないか悪化する可能性もありますので、そこまでして修正手術を受けるか否かには患者さんとしても勇気のいる事だと思います。

私は、出来うる限りの処置を術中にしていますが、このような修正手術をなるべく受けなくて良いように担当医選びをすることが非常に大事です。

術前カウンセリングでは、手術される先生が担当された症例を閉眼時の状態も含めて見せていただくことを強くお勧めいたします。

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

【二重全切開の他院修正】切開重瞼術を受けて眠くなったような目を改善

まず、このお話に御協力いただいたモニターの方にこの場をお借りして深謝いたします。今回ご紹介するのは『二重全切開の修正術』です。

他院にて切開重瞼術(全切開法)を受けたが、眠たそうな感じと二重の皮膚がプックリした感じが気になるとのことでした。

術前、術後3か月の状態を比較していただきたいと思います(写真1, 2)。

BEFORE
術前(写真1)
AFTER
術後3ヵ月(写真2)

目の眠たい感じが解消され、すっきりしたのが、お分かり頂けると思います。


デザイン(写真3) 術中修復前(写真4) 術中修復後(写真5)
デザイン(写真3)術中修復前(写真4)
術中修復後(写真5)

この方の修正手術の計画について、ご説明したいと思います。

この方の眠そうな感じは、前医での切開処置の際に目を開け閉めする挙筋腱膜という部分の損傷が強く疑われましたので、この部分を修復することをメインに考えました。

また二重のデザイン幅が広すぎたために、二重の幅を少し狭くするように治療計画を立てました。

これらを考慮しながら、デザインをします(写真3)。いつも書きますが、この『デザイン力』は、美容外科医に欠かせない能力です。

手術中の状態もご説明します。

やはり中の組織の損傷がひどく、これらを修復することが非常に大事でした。細かいことを書いても患者さんには専門的すぎると思いますので、修復前(写真4)と修復後(写真5)で、改善された状況が『何となく』お分かりいただけたら、十分だと思います。

抜糸時(写真6)
抜糸時(写真6)

修正手術の術後の経過に時間がかかることや、腫れが強く出ること等については、いつも書いていますが、色々な方をご紹介した方が、イメージも掴みやすいと思いますので、この方の腫れの経過についても御紹介します。

術後1週間抜糸時の状態です。目が開きにくいほど腫れていて、改善した感じがないかもしれません(写真6)。

こうした腫れが少しずつ引きながら、目の形や開き方も良くなっていきます。

抜糸時(写真6)
術後1ヵ月(写真7)

術後1か月の状態(写真7)をお見せします。大分落ち着いてきていますが、まだ腫れているのが、術後3か月の状態と比較していただくとお分かり頂けると思います。

このように、術後1か月しても腫れが依然として残っているのは、良く起こる事です。

術後の腫れている時期は、患者さんとしても非常に不安があります。

しかし、この時期には待つしかありませんので、修正手術を受ける際は、患者さんの辛抱強さも必要になってしまいます。

また、修正を担当する医師の腕に信頼を持つことも不可欠だと思います。

当院は、他院修正を専門的に行っている珍しい医療機関だと思います。

前医での手術結果に『改善の余地がある』方は、積極的に治療を行いますので、気になっている方がいらっしゃいましたら、是非ご来院下さい。

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

ご質問がある方は、こちらまでメールを頂きたいと思います。私が責任をもって拝読させていただいておりますが、時間の関係上、スタッフが返信を書かせて頂いております。
https://dr-yamamoto.com/contact/

また、スタッフブログもぜひご覧下さい。
https://ameblo.jp/yamaclistaff

当院のインタグラムのページもありますので、よろしければご覧下さい。
https://www.instagram.com/shinjyuku.yamamotoclinic/

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。

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