はじめに、このお話にご協力いただいたモニターの方々に深く感謝いたします。
私は、診察で、『この目の不自然さを治して欲しい』『自然な感じの二重にして欲しい』というご要望を受けることが数多くあります。
また、『眠たそうに見える』という相談や『二重の幅が広すぎる』という相談も多く受けます。
今回は、不自然な感じとは何か、またどのような原因でそのようになるのか、またその修正はどのようにするのかという事について書きたいと思います。
まず、お一人目の方の術前の状態(before)と術後6か月後の状態(after)をお見せいたします。
眠そうな感じが取れ、はっきりとした目元になると同時に、広すぎた二重も狭くなったのがお分かり頂けると思います。
一人目の方
二人目の方の状態もお見せしますが、術前(before)と術後3か月後の状態(after)では、二重の幅も狭くなり、“パッチリとした”のがお分かりいただけると思います。
二人目の方
当院を受診される中でも、このような状態の方は、非常に多いのですが、術前と術後を比べていただいて、何が大きく変わったのかお分かり頂けるでしょうか?
まず注目していただきたいのが、睫毛の角度です。
術後には睫毛の角度が上がって(上を向いて)いるのがお分かり頂けると思います。
次に着目していただきたいのが、黒目の上下の直径です。これも術後に大きくなったのが、お分かり頂けるでしょうか?
これらに大きくかかわっているのが、目が開くときに働く挙筋腱膜とミューラー筋というものです。
ですから、修正手術では、この部位を治療する必要性があります。
ところが、これらを修正するには、眼瞼下垂手術をマスターし、かつ癒着剥離を高度にこなす技術が必要とされます。
この癒着剥離に手間がかかることも稀ではありません。
しかし、この部位を上手く治療できると、二重の挙がり方が良くなり、幅広い二重が、解消され、睫毛が上がることにより、『眠そう』で『不自然な』目を修正することが可能となるのです。
こうした修正手術は、非常に難易度が高いので、担当医選びは特に慎重にしていただきたいと思います。
また、いつも書いていますが、修正手術の際は、“落ち着くのに時間がかかる”という事が特徴です。
今回はお二人をご紹介しましたが、同じような術前の状態でも、一人の方は6か月、もう一人の方は3ヶ月と状態が安定していくのに時間的な個人差があるのも特徴です。
他院の修正手術を受ける場合、どの時期に修正手術をするべきか、迷うところではありますが、『最低半年は待て!』という通説も『時と場合による』というのが、私の考えです。状況によっては、術後なるべく早い時期に手術した方が良い場合もあります。
これは、経験値の高い医師でないと判別できませんので、気になった場合は診察にお越しいただきたいと思います。
いつも同じような事を繰り返し書いておりますが、術前カウンセリングでは、このようなことで悩まないように手術される先生の技量を考えられることを強くお勧めいたします。