美容外科話

COLUMN

目の他院修正手術
第161話

部分切開重瞼術後の二重切開の術後経過

今回は部分切開を受けられた方が、二重切開を受けられた場合の二重の変化をご紹介したいと思います。

このお話にご協力いただいたモニターの方にはこの場をお借りして深く感謝いたします。

BEFORE
術前
AFTER
術後1カ月

この方は、2年前に他院で部分切開を受けられた方で、目尻側に二重のラインが残存しているものの、二重の線が全体的に薄くなってしまっています。

さらに、目頭側の皮膚が垂れて被さっています。

そこで、この方の術前計画としては、切開重瞼術を施行するという前提で、二重の皮膚が垂れ下がり難いように、皮膚切除と脱脂という計画を立てました。

また、術中に部分切開に使用したと思われる中留の埋没糸の摘出も計画いたしました。


デザイン
デザイン

手術前の皮膚切除の範囲をお見せいたします。

右目頭側の皮膚が垂れ下がっている量が多かったので、切除量を若干多めにデザインしました。

術後5日目/術後2週間
術後5日目/術後2週間

術後5日目の状態をお見せしますが、脱脂した事、今回が2度目の手術である事、埋没糸を摘出した事で平均的な方よりも腫れが強く、皮下出血も広がっています。

術後2週間の状態をお見せしますが、腫れが少なくなり、全体的に落ち着いてきてはいるものの、右目尻側のラインが落ち着かず、への字のような形になっています。

このような状態は再手術や修正手術では起こりやすい事なのですが、“失敗ですか?”と質問される機会が最も多い状態であるように思います。

どのような手術であっても、一度切開を加えると、同部位に“癖”が付いてしまうので、この癖が消えるのに時間がかかりこのような形になる事があるのです。

術後1カ月
術後1カ月

術後1カ月を経過した時点での状態ですが、目尻側のラインも落ち着き、きれいな二重になっているのがお分かりいただけると思います。

今回ご紹介したように、2度目の手術では、腫れの引き方や二重の形の経過が初回の方と違う事がほとんどです。

術後にこのような形の時期を体験することをご理解した上で、手術を受ける必要があると思います。

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『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。