美容外科話

COLUMN

目頭切開
第104話

目頭切開の効果と腫れ

目頭切開の話は、何回か書きましたが、個人差もありますので、数人をご紹介したほうが、術式に対しての認識もきちんと出来、また私の手術も御理解していただけるのではないかと思います。今回の写真は、私が手振れをしてしまって、少しボケてしまったことをお詫びいたします。この話では、術式のご紹介というよりも、“個人差”と“私の手術”をご紹介したいと思います。
いつも同じ事を書いて来ましたが、術前の担当医との打ち合わせは、ある意味で手術よりも大事ですので、その先生がどのようなデザインをするかというのは、非常に大きな問題です。私のところにいらっしゃる方の中には、依然として大きく切開される事を希望される方もいらっしゃいますが、今回の話で、私の手術に対する感覚をご理解していただきたいと思います。

この話にお写真を提供していただいた方は、モニターの方ですので、御募集いただいた事に、この場をお借りして、深く感謝いたします。
BeforeBefore
AfterAfter

まず術前と術後1ヶ月の状態です。術前(写真1, 2)と術後(写真3,4)の状態を比べていただくと、“なんとなく感じが変わって、綺麗になった”のが、お分かりいただけるのではないでしょうか。通常、私の場合ですと2mm程度しか切開しませんので、効果としては少ないと思います。しかし、日本人の目は西洋人と骨格からして相違しているので、個人的にはこの程度で良いのではないかと思っています。もちろん、先生によっては、もう少し切りますし、そのような先生からすると私の手術は無意味なものに思えてしまうかもしれません。

今回も閉眼時の写真を入れておきますが、目頭のみならず、目の形というのは開眼時だけではないので、これから手術を受けられる方の、参考になれば幸いです。

After
次に術後5日目の抜糸直後の状態もお見せいたしますが、あまり腫れていないと思います(写真5,6)。目頭切開が腫れないという話は以前に書きましたが、若干の腫れが残っているために、左右差が出たり、形が気になるというような術後経過をとることもあります。
目頭切開は、非常に“単純な”手術だと私は認識していますが、他院での傷を気にされて来院されたり、切りすぎによる形の修正を希望されて来院される方が後を絶ちません。これらの多くは、担当医がどのような手術をするのかを受ける患者さんが認識していないことに起因することが多い気がします。カウンセリングで、何ミリ切るかを質問するよりも、実際に担当される先生の症例を見る事が一番大事だと思います。
私のクリニックにいらっしゃる方の多くは、“ネットでの説明が丁寧だったので来ました”とおっしゃって下さるのですが、このコラムを読んでいただいて、私と感性の違う方が間違って私の手術をお受けにならない事を切に願っております。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。