美容外科話

COLUMN

目尻切開
第125話

目尻切開の変化

目尻切開の手術に関しては、以前より“効果はあまり期待出来ない”という旨について書いてきました。全体的には、この考えは変わらないのですが、時としてきちんと他覚的に効果が認識出来得る方にお会いする場合があります。
今回は“効果が認識出来る”方にお会いしましたので、御紹介したいと思います。この話に御写真を御提供いただいたモニターの方には、この場をお借りして深く感謝いたします。
BeforeBefore
AfterAfter

この方は、目尻切開と切開二重の手術を受けられていますので、正面を向いた目の感じが少し違いますが、術前(写真1, 2, 3)と術後2週間(写真4, 5,6)の状態を比較していただきたいと思います。

After
着目して頂きたいのは、白目の部分です(上瞼は、切開二重の術後のために腫れが残っています)。正面を見ている状態を斜めから見た写真でも目尻側の白目の部分が大きくなったのがお分かりいただけると思いますが、上を向いた状態では、黒目の下の白目の範囲が変わり、目尻が開かれた効果が認識出来ると思います。このように写真でお見せしても、“切った効果が出ている”というのが、お分かりいただけると思います。前にも書きましたが、人間の表情というのは、いろいろな状態でリアルタイムに作られますので、写真よりも実際の方が、ご本人には効果を実感して頂けているように思います。
今回のように、同じ手術を同じ医者が施行しても、効果には個人差が出てしまいます。これには、患者さんの術前の目の状態が大きく関与すると思います。
また、カウンセリングと術者が違う場合には、もっと大きな差異が出てしまうことが想定されます。私が術前に担当医と良く術前カウンセリングをするようにお勧めしているのは、こうしたリスクを少なくするためなのです。術前に見せられる手術症例の写真をどの医者が施行したものかを、きちんとご確認されてから手術を受けられることは、もちろんですが、このように“個人差”が存在することを認識されてから手術を受けられることをお勧めいたします。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。