美容外科話

COLUMN

目の他院修正手術
第135話

傷修正(二重切開)の経過

切開二重の傷修正に関しては、以前にご紹介しましたが、今回は傷修正手術の術後経過についてご紹介します。このお話にお写真を提供していたモニターの方には、この場をお借りして深く感謝いたします。
傷修正が簡単ではないことは、ご紹介しましたが、実際に傷が時間とともにどのように変化していくのかをご紹介します。
BeforeBefore
AfterAfter

まず、術前の状態(写真1, 2)と術後約3ヶ月の状態(写真3, 4)をお見せいたします。この方も閉眼状態での傷の凹みを気にされていましたが、改善されたのがお分かりいただけると思います。この状態だけをお見せすると、術後の悪い状態のイメージがつきにくいと思います。これを経時的に紹介いたしますので、どのように落ち着いていくのかの参考にしていただけたらと思います。

After
抜糸時の状態をお見せしますが(写真5, 6)、開眼時の二重の幅も広く、傷の凹みもあまり改善されていないように感じます。また、術後1カ月の状態(写真7, 8)もお見せしますが、開眼時の状態は落ち着いてきているものの、閉眼時では目尻側の凹凸が目立つと思います。
After
通常の切開重瞼術の場合、1カ月後には傷の状態も落ち着きますが、このように修正の場合は時間がかかります。
外来で診察していると、“どの程度の期間で治りますか?”という質問をよくされるのですが、基本的には“修正には時間がかかる”と思っていただかないといけないと思います。個人的には、前医での処置や技術、またご本人の生活習慣も含めると、なかなか予想が付きません。正直なところ“治るかも分からないし、どれくらいの時間が必要かもわからない”というのが本音です。

いつも繰り返し書いていますが、このように修正が必要にならないための担当医選びが非常に大事です。修正手術は患者さんも担当する医者も忍耐が非常に大事ですので、術前に熟慮されることを強くお勧めいたします。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。