美容外科話

COLUMN

目の他院修正手術

眠そうな目を修正する!目頭切開修正も同時に治療

はじめに、このお話にご協力いただいたモニターの方に深く感謝いたします。

私の外来診察で多いご相談内容に、『目をハッキリさせたい』というものがあります。

特に多いのが、『他院で埋没法を受けたら、眠たそうに見えるようになった』という相談や『他院での目頭切開の後に形が気に入らない』という相談です。

今回は、眼瞼下垂の手術と目頭切開修正を行った方をご紹介したいと思います。

お会いした時には、既に他院で、目頭切開を受けられていますが、目頭の形ももう少しはっきりとさせたいとのご要望でした。

そこで、
1.眼瞼下垂手術
2.目頭切開修正術
を計画しました。

術前の状態と術後1か月後の状態をお見せいたします。

BEFORE
術前
AFTER
術後

なんとなく“パッチリとした”のがお分かりいただけると思います。


デザイン
デザイン

この方の皮膚の余り方には左右差がありましたので、術前デザインではこの点を考慮してデザイン(写真3)しました。

このデザインも医者の腕だと思います。

写真4、5
写真4、5

手術中の状態(写真4)もお見せしますが、黄色の矢印の部分の先端に筋肉(ミュラー筋)が見えているのですが、お分かりになりますか?

通常は、この部分が見えずに白い膜(挙筋腱膜)で覆われていますが、これが見えるというのは、挙筋腱膜が外れて移動した状態、つまり眼瞼下垂の状態になっているということなのです。

これを知らずに切開法で二重を作ると“眠そうな目”になってしまいます。

修復した状態もお見せします(写真5)が、矢印で示した部分は、挙筋腱膜を固定した部分です。筋肉(ミュラー筋)がカバーされて見えなくなっていることがお分かり頂けると思います。

切開重瞼術を行う場合は、このように眼瞼下垂の手術が出来なくてはいけないと私は思います。

術後
術後

また、いつも書いていますが、手術後は腫れます。この方は、非常に腫れましたので、参考にしていただければ幸いです。

いつも同じような事を繰り返し書いておりますが、術前カウンセリングでは、手術される先生が担当された眼瞼下垂症例の写真を見せていただくのも非常に有用な判断材料だと思います。

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

他院眼瞼下垂手術後の目の表情を治す!

近年、眼瞼下垂手術の普及と共に当院でも眼瞼下垂手術後の修正手術を希望される方にお会いする機会が非常に多くなりました。

一般の方の認識では、『眼瞼下垂手術は、保険で手術しても同じ』というイメージがあるためか、保険診療機関で手術される方も多いと思います。

しかし、保険診療では、『機能改善』が目的とされるために、その形状に気を遣ってもらえずに、術後に左右差が出てしまったり、不自然な二重になってしまったりと、形に対する様々なお悩みを抱えることも有るようです。

今回は、『形成外科の専門医という美容外科で眼瞼下垂手術を受けたが、眠そうな感じの目が気になる』という方の修正再手術をご紹介したいと思います。

まず、術前(写真1)と修正術6か月(写真2)の状態を比較していただきたいと思います。

BEFORE
術前(写真1)
AFTER
術後(写真2)

二重の感じが変わり、『目がはっきりした』のがお分かりいただけますでしょうか?

この方は、
1.挙筋腱膜という部分が、うまく機能していないために目が開け難く眠そうな感じが出ている。
2.前医では、余分な皮膚を切除していないために、目元がすっきりしていない感じがある。
ということが問題でした。

この修正手術は、
1.挙筋腱膜の状態を修復し、目を開きやすくする 。
2.余分な皮膚を切除して、新しい二重を作る。
ということを行います。

言葉にするとたった2行にまとまってしまい、簡単ですが、癒着が強度に起こった挙筋腱膜を綺麗にはがした後に修復するという非常に高度な技術が要求されます。ちょうど、コンクリートに埋まって固まったものを、丁寧に掘り出す作業に似ています。

開瞼時の形状と同様に、閉瞼時の傷というのも、当院がこだわっている部分ですので、この点についてもご紹介したいと思います。


術前(写真3)・術後(写真4)・皮膚切除のデザイン(写真5)
術前(写真3)・術後(写真4)・皮膚切除のデザイン(写真5)

術前(写真3)と術後6か月(写真4)の状態を比較していただきたいと思います。

術前の状態では、傷の問題はなく非常に綺麗なので、修正再手術を行ったために悪化するという事態は避けなくてはいけません。

比較すると術前後で、ほとんど変化がないことがお分かりいただけると思います。

皮膚切除のデザインをお見せします(写真5)。

『こんなに切って大丈夫なんですか?』という質問を他の医師から受けることも多いのですが、先にお見せしたように、まったく問題になりません。

しかし、皮膚をどのような量でどのように切除するのかということについては、経験値が非常に大事ですので、単に切ってしまって大丈夫というものではないという事も認識していただきたいと思います。

写真6、7
写真6、7

次に術中所見ですが、やはり挙筋腱膜の固定位置が悪く、症状が出ていることが分かりました(写真6)。

これらの位置関係を戻した状態(写真7)を比較して頂くと、『何となく組織量が多くなって、すっきりしたように見える』のではないでしょうか?

ここで、細かいご説明は、省略させていただきますが、『中身がきちんと治らないと外見も改善しない』ということをお分かりいただきたいと思います。

開閉時(写真8-10)閉眼時(写真11-13)
開閉時(写真8-10)閉眼時(写真11-13)

最後に、開瞼時(写真8-10)と閉瞼時(写真11-13)の術後経過をご紹介したいと思います。

術後しばらくは、二重の形は、しばらく改善せず、傷跡も手術によって、かえって目立ってしまう時期があるという事をお分かり頂きたいと思います。

施術名:目の他院修正

最近は、『修正症例は是非当院で』というような医療機関も増え続けていますが、そのような先生の所で、さらに悪化させられた方にお会いすることも多くなりました。

修正手術は、非常に高度な技術が要求されますので、その医師が担当した『実際の症例写真を見る』などして、担当医は慎重に選んでいただきたいと思います。

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

他院眼瞼下垂手術(二重切開)の修正、眠そうで、プックリした二重を治す!

当院は、他院切開二重や眼瞼下垂手術修正の方を数多く治療する有数の施設だと思います。

最近、“目をパッチリさせる手術(眼瞼下垂手術)”をされた方に数多くお会いします。

眼瞼下垂手術というのは、本来目が開きにくくなった状態を改善させるための手術で、目の開きを調整させることが可能であるために、『目をパッチリさせる』手術という位置づけにもなっているのだと思いますが、『眼瞼下垂の手術は難易度が高い』ので、よく考えてから手術を受けられることをお勧めします。

さて今回の方は、始めに眼瞼下垂手術を受けたところ、重瞼ラインが薄くなったため、他の美容外科にて切開重瞼術を受けられた方ですが、睫毛から二重にかけてのプックリ感と傷が気になるので、これを修正して欲しいとのことでした。

まず、術前と修正術後3か月の状態を比較していただきたいと思います。

BEFORE
術前
AFTER
修正術後3か月

黒目の感じが変わり、『目がはっきりとした』のがお分かりいただけますでしょうか?

また、睫毛から二重のラインの間の皮膚のプックリ感も改善していますね。

この方は、
1.挙筋腱膜が離断していることにより、目が開け難く眠そうな感じが出ている。
2.瞼板前組織が切除されているために循環が悪く(鬱血している)、プックリ感が出ている。
ということが想定されますので、修正手術は、「1.離断した挙筋腱膜を修復する 。2.瞼板前組織の代わりを他の組織で充填しながら循環を良くする。」という治療をしなくてはならない、非常に高度な技術が要求されます。


修正手術のデザイン
修正手術のデザイン

修正手術のデザインをお見せしますが、傷を切り取るような感じでデザインをします。

手術中の様子
手術中の様子

今回は手術中の様子をお見せしたいと思います(写真4)。

赤い矢印で示した部分が前医で眼瞼下垂修復のために使った固定糸だと思われますが、位置がよくありません。

また、緑の矢印で示した部分は挙筋腱膜ですが、挙筋腱膜が本来の位置になく“外れた状態”になっています。

このように、修正手術では、前医の処置を明確に判断するための判断力も要求されます。

術後5日目
術後5日目

術後は腫れることが多く、左右差が出やすいのが通常です。

この方の術後5日目の抜糸時の状態(写真5)をお見せしますのが、この方は“標準的な腫れ”だと思います。

最近は、修正手術を安請け合いする医師が増えたのか、複数回の手術を受けられている方にお会いすることも多くなりました。

修正手術は、非常に高度な技術が要求されますので、担当医は、特に慎重に選んでいただきたいと思います。

さて今回の方は、始めに眼瞼下垂手術を受けたところ、重瞼ラインが薄くなったため、他の美容外科にて切開重瞼術を受けられた方ですが、睫毛から二重にかけてのプックリ感と傷が気になるので、これを修正して欲しいとのことでした。

眼瞼下垂手術を修正する!眼瞼下垂の手術を受けたのに眠そう?

この方のご相談内容は、『他院で眼瞼下垂手術を受けたが、二重のラインが浅くて気になる』というものでした。

当院は、こうした修正手術の方が集まる日本でも有数の施設ではありますが、修正手術は非常に難しいので、きちんとした先生を選んでいただきたいと思います。

術前の状態と術後1か月後の状態をお見せいたします。

BEFORE
術前
AFTER
術後1ヶ月後

術後は、二重の形状、眠そうな感じが改善されたのがお分かりいただけると思います。

二重が浅くなってしまったのは、中の固定に問題がある事が推測されましたが、目頭の形状的に皮膚が下方向に突っ張り、二重に力が加わったことも影響していると考えられました。


デザイン
デザイン

そこで修正手術は
1.皮膚切除
2.挙筋腱膜の位置同定、剥離
3.挙筋腱膜の再固定
4.二重ラインの再作成
という工程と共に目頭切開を計画しました。

目頭切開は、二重のラインを出やすくするための手術ですので、控えめなデザインを採用しました。

写真6、7、8
手術所見

術中の所見もお見せしたいと思います。挙筋腱膜の位置が眼瞼下垂の手術では、非常に大事な要素になるのですが、この方の場合、挙筋腱膜が上方に移動していることが分かりました(写真6)。

このような所見を書いても一般の方には非常に分かりにくいと思いますので、写真の中に私が線を引いた状態をお見せします。

上方に書いてある横線が挙筋腱膜の位置で、これを矢印のように引下げるというのがこの手術の『肝』です(写真7)。

この位置を修正した状態をお見せします(写真8)。
比べていただくと、変わったのがお分かり頂けると思います。

ここで、いつも書いていることですが、術後は腫れますし、左右差が出ることが稀ではありません。

抜糸時
抜糸時

この方の術後5日目、抜糸時の状態をお見せしたいと思います。

術前に『相当腫れます。左右差も出ます』と申し上げることが多いのですが、この時期は患者さんとしても担当医を信用して、我慢強く経過を待っていただきたいと思います。

最近、このような状況に我慢出来ずに、他院にて修正手術を受けてしまわれる方にお会いすることもありますが、よくお考えになる事をお勧めします。

口で『その先生より私の方が改善できる』と安請け合いし、手術した後に『これ以上は、改善しない』と言ってしまう先生には、くれぐれもご注意ください。

施術名:目の他院修正手術

いつも同じような事を繰り返し書いておりますが、術前カウンセリングでは、このようなことで悩まないように手術される先生が担当された症例写真を見せていただくことを強くお勧めいたします。

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
https://dr-yamamoto.com/cost/

ご質問がある方は、こちらまでメールを頂きたいと思います。私が責任をもって拝読させていただいておりますが、時間の関係上、スタッフが返信を書かせて頂いております。
https://dr-yamamoto.com/contact/

また、スタッフブログもぜひご覧下さい。
https://ameblo.jp/yamaclistaff

当院のインタグラムのページもありますので、よろしければご覧下さい。
https://www.instagram.com/shinjyuku.yamamotoclinic/

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。