まず、このお話にご協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして深謝いたします。
この方は、他院にて切開法の手術を2回受けられたが、二重がはっきりせず、ぼやけた感じが気になるという事で来院されました。
よく、『二重のラインをちょっとだけ切って治した』という話を聞きます。ところが、皮膚をちょっと切ったりしても改善しないことが多く、むしろ皮膚を切り取ったために『寸足らず』になってしまい目が閉じられないという方にお会いすることも珍しくありません。
これは、担当する医者の知識不足で、なぜその現象が起きているかという原因を診断できないために起きてしまいます。今回の方も挙筋腱膜にその主な原因がありましたので、その点を踏まえてご紹介したいと思います。

では、術前の状態をご紹介します。開瞼時の状態に緑色の線を書きました。これは左右で眉毛の位置が揃っていないという事を示すためのものです。右眉毛の位置が黄色い矢印で示すように上がっています(写真1)。

閉瞼時には、この位置関係が改善していることがお分かり頂けるはずです(写真2)。

上方視をすると、眉毛の位置の左右差がさらにはっきりします(写真3)。
この状態を診た時に、挙筋腱膜位置が悪いことの術前診断が出来ないと修正手術をする資格がありません。

手術を順々にご紹介します。皮膚に原因があるわけではありませんので、古い傷を切除する最低限の皮膚切除デザインを書きます(写真4)。

術中所見をお見せします。まず、右目の状態です。緑色の矢印で示した部分が挙筋腱膜で、黄色い矢印で示した部分がミュラー筋です。本来ミュラー筋は見えずに挙筋腱膜の下にいるはずですので、挙筋腱膜が外れてめくれたために下にあるミュラー筋が見えているのです(写真5)。

この位置関係を修復すると、ミュラー筋は見えずに緑色の矢印で示した挙筋腱膜だけが見えるようになります(写真6)。

次に左目ですが、右目と状態は非常に似ているのですが、挙筋腱膜(緑矢印で示した部分)のめくれ方が左目よりも軽度であるため、右目の方がより頑張って開けなくてはいけないために右眉毛の位置が上がっていることが分かりました(写真7)。

黄色矢印で示したミュラー筋の見える範囲に左右差があることに気が付いて頂ければ理解がしやすいかもしれません。
この状態を適切な位置に修復すると、挙筋腱膜(緑色の矢印部分)のみ見えるようになります(写真8)。

黄色矢印で示したミュラー筋の見える範囲に左右差があることに気が付いて頂ければ理解がしやすいかもしれません。
この状態を適切な位置に修復すると、挙筋腱膜(緑色の矢印部分)のみ見えるようになります(写真8)。

閉瞼時の左右差は術前もあまりありませんでしたので、術後も同様です(写真10)。

上方視をした時の眉毛の位置の左右差も解消されています(写真11)。
このように、修正手術を行う際は、瞼の構造的な理解、修復が出来ないと話になりません。さらに、この方のように2回の手術を受けられていると組織の癒着が高度で、挙筋腱膜とミュラー筋を外す際に出血させてしまい、挙筋腱膜位置を修復するどころではなくなってしまいます。癒着を剥離するという高等技術無くして成り立たない手術であるともいえます。
修正手術は、一つ一つの工程を特に丁寧に積み上げる必要がりますので、手術時間も長めに設置をしています。そのため、なかなか予約も取りにくい状況で、患者さんにはご迷惑をおかけしていますが、私一人で手術をしていますので、この点をご理解いただければ幸いです。
手術内容:二重切開修正(両側)(皮膚切除 含む)※2回以上他院で手術を受けている場合
副作用(リスク):腫れによる左右差が一時的に生じる。
:傷あとが数カ月目立つ可能性がある
施術料金:¥990,000(モニター¥841,500)税込み※2025.10.28現在
治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
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