美容外科話

COLUMN

目尻切開
第117話

目尻切開の傷修正

目尻切開の手術に関しては、何回か書きましたが“効果はあまり期待出来ない”という旨について書きました。したがって、“目を大きくしたいのですが、目尻切開はどうですか?”と質問される方には、どちらかと言うと、手術をお勧めしがたいのですが、“患者さんには案外満足される”事が多いので、希望される方には、積極的に手術をしても良いのかなと最近では少し考えが変わってきました。

こうした状況の中で、皆さんには“切った割には、効果が少ない”という現実と反対に“若干の変化で良ければ、手術の意味がある”ということをご紹介しようかと思います。
この話に写真を提供していただいたモニターの方にはこの場をお借りして、深く感謝いたします。
BeforeBefore
AfterAfter

まず、術前(写真1)と術後1週間(写真2)の上を向いた状態を比較していただくと若干分かりやすいのではないかと思いますが、目尻の白目の部分が大きくなったのがお分かりいただけると思います。

正面を向いている時の目尻の形の変化も術前(写真3)と術後1週間(写真4)では違いがお分かりいただけると思います。このように少しの変化ですが、手術では5mm程度切開を加えますので、手術としては割と大きく切ると思います。
After
術直後の状態をご紹介しますが、糸が付いている部分が手術によって開かれた部分です(写真5)。このように写真でお見せすると、“切った割に効果が出ていない”と思われますが、人間の表情というのは、いろいろな状態でリアルタイムに作られますので、写真よりも実際の方が、効果を実感して頂けているように思います。
どの方にも、“手術というのは、あくまで目的を達成するための手段でしかないので”とご説明するのですが、時として私が考える効果よりも少しの効果でも満足されることがあるので、写真をお見せして、納得された場合には手術をするのも悪いことではないのかと最近は思っています。
いずれにしても、顔の問題は大きいので術前に担当医と術式や効果について良くご相談されることをお勧めいたします。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。