美容外科話

COLUMN

へそ形成
第170話

でべそ手術の経過

はじめに、この御写真をご提供いただいたモニターの方には、この場をお借りして深く感謝いたします。
お臍の手術を希望される方に季節柄お会いする事も多くなりました。お臍は、形のバリエーションも多く、仕上がりにも差が出ますので、色々な方をご紹介した方が、イメージがつきやすいと思います。
以前にもお書きしましたように、術式自体は非常にシンプルで、基本的な手技はいつも同じです。今回は、術後の形の経過についてご紹介したいと思います。
BeforeBefore
AfterAfter

まず、術前(写真1, 2)と術後1ヶ月(写真3, 4)の状態をお見せいたします。

この方は、お臍の中身が飛び出している、“でべそ”です。以前のコラムでもご紹介しましたが、このような方は、お臍自体の深さがありますので、飛び出している部分の皮膚を薄くしてお臍の中身を整えるという手術で改善が見込めます。

私の手術の細かい話は、ご紹介したことがありますので、ここでは書きませんが、一番の特徴は“傷をお臍の外につけない”ことだと思います。傷がお臍の外に及ぶ術式では、“見た目”が良くないと思っていますので、そのようにデザインすることが非常に大事です。また、この手術は、術前に結果を具体的に説明しにくいので、“細長く綺麗に”“あなたの思いのままに”といった説明は、しないようにしています。現実的には、腕がいくらあっても、細かなオーダーに応えられる手術ではないと思います。

After
ここで、術後10日後の状態(写真5, 6)を見せしますが、腫れもあるためにお臍の形が、“すっきりしない”と思います。このように形が徐々に変化する事がお分かりいただけると思います。
お臍の手術は、術者の慣れ(経験)と技術が非常に大事です。また、外科医として腹膜を開けるような手術を経験されている医師の方が、術中のトラブルに対応できる余裕がありますので、担当される医師の経歴も非常に大事だと思います。いつもお書きしていますが、術前診察を大事にしていただきたいと思います。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。