刺青除去の話を前に書いたので、患者さんが増えたのですが、刺青を切除するのは具体的にどうするのかが把握されていないように感じるので、今回は分割して切除するのをどのようにやるのかを簡単に説明しておこうかと思います。
今回、写真掲載にご協力いただいた患者さんには、この場をお借りして、深く感謝の意を表します。
まず、術前の写真(写真1)ですが、大腿内側の刺青で、隣にスケールが置いてあるので、大体の大きさが把握出来ると思います。
この方の場合、一度で切除するには皮膚が足りない(刺青部分を切り取って縫い合わせようとしても皮膚が寸足らずで寄らない)ので、分割切除することにしました。
分割切除が何故可能で、一回に切除するのが難しいのかというと、皮膚はゴムのようなもので、一度切って放っておくと、伸びるので、また切ることが可能になるのです。
1回目の切除デザイン(写真2)にしたがって切除すると写真のようになります(写真3)。
3ヶ月位して、皮膚が伸展した時点(写真4)で、2回目の手術をデザインしました(写真5)。
切除直後の様子は、写真に示す様です(写真6)。
さらに3ヶ月位後に次の手術を計画しましたが、そのときの皮膚と傷は(写真7)のようでした。
3回目の手術直後の様子を(写真8)に示しますが、刺青がほぼ切除出来たのが、分かると思います。この後さらに1回、計4回の手術で完全に刺青を切除することができました。
私の一つの手術を示しましたが、具体的なデザインには、かなりバリエーションがあると思いますし、一度に切除できる量も医師の経験で決まることが多いので、術前に担当医との綿密な打ち合わせが必要だと思います。
また、金銭的にも手術は“一回いくらで、何回か”ということになりますので、術前に十分な費用(一回の手術代金と治療に必要な総額)の説明を受けるようにしていただきたいと思います。
(この方の場合ですが、一回の治療費が10万円位で、総額40万円位でした。)
今回はあえてこのような写真を載せたのは、傷がどれ位の大きさになってしまうのかというのを見て頂きたかったのと、実際に一回でどのくらいの量を切り取って行くのかのイメージを持っていただきたいからなのです。
いつも、しつこいくらいに書いていますが、術前の担当医との打ち合わせは非常に大事だと思いますし、特に金銭的な理由で治療が中断されてしまうのは、患者さんにとって非常に辛いことだと思いますので、このような事も含めて“思っていたのと違う”ということが起こらないように、注意していただきたいと思います。
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