美容外科話

COLUMN

目の複合手術(2つ以上の手術)
第153話

目頭切開、目尻切開の微小効果

手術というものは、目的があって行われる手技なのですが、“他人から分からない程度で、自分が満足する程度に”と要望される方もいらっしゃいます。
以前に各々の手術単独では、大きな変化を出さなくても、二つの手術を同時に施行することによって、大きな変化が出せることがある旨のコラムを書きましたが、今回は二つの手術を併用することによって、“微小効果が出た方”を御紹介します。

まず、この話にご協力いただいているモニターの方には、この場をお借りして、深く感謝いたします。
Before
After

この方のご希望として“効果はあまり大きく出なくても仕方がないが、なるべく目の感じが釣り眼っぽくならないようにして欲しい”との事でした。

After
目尻切開でたれ目効果を出すのは非常に難しいと思いますが、釣り目の感じを変えることは可能だと思います。
この方の目をご覧になると分かりますが、目尻部分の白目の大きさが大きくなり、目尻が若干下がったのがお分かりいただけると思います。
また、目頭切開の効果で目元がはっきりとした感じに変わったと思います。ご本人の評価も高く、“特に写真を撮った時の感じが変わりました”と喜んでいただいたので、私としても満足です。
After
手術デザインについても若干ご説明しますが、この方の目頭は蒙古襞をなくすというよりも“形を若干整える”という目的ですので、デザインも控えめにしてあります
After
目尻切開では、目尻から十字部分までが切開を加える範囲で、これは約5mmの長さです。皮膚の裏側は5mmも切れませんので、効果が相殺されて2.5mmか3mm程度の効果だと思っています。“どの程度切りますか?”というご質問も良く受けますが、このデザインをご参考にしていただけたらと思います。
このように二つの手術を併用しても効果が控えめになってしまうこともありますので、術前に担当医とよく相談することをお勧めします。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。