美容外科話

COLUMN

目の他院修正手術
第123話

目頭切開修正・左右を揃える

目頭切開の修正には、様々な方が来院されます。今回ご紹介する方もモニターの方ですので、この場をお借りして深く感謝したいと思います。
BeforeBefore
AfterAfter

この方は左右の形を揃えたいとのことで来院されました。術前(写真1, 2)の状態をご覧いただくと、左目の目頭側の二重の幅が右側に比べて狭いのがお分かり頂けると思います。ご本人としては、両目の修正を希望されたのですが、私としては左側の切開量が若干少なくてこのような状態になったと思われたので、左目だけを手術すれば左右差が無くなる可能性をご説明し、左側のみの手術といたしました。

After
術式としては非常に簡単で、“左目頭切開”をしただけです。しかし、片目だけの手術をして両目をそろえるのは、実際には少々デザインで悩むことになります。特に前医での手術内容に関する情報がないことが多いので、デザイン通りに皮膚が移動しないなど思わぬトラブルに巻き込まれてしまうこともあります。 ここで、術後5日抜糸時(写真3, 4)の状態をお見せしますが、左右の二重の幅が揃ったのがお分かり頂けると思います。
After
以前にも書きましたが、この手術の特徴は、“腫れが少ない”ということだと思いますが、術直後の写真(写真5)をご覧になってもおわかりいただけるように、術直後からの腫れも少ないのがお分かり頂けると思います。
この手術のように、術前のデザインや術中のちょっとした操作で左右差が生じてしまうので、我々手術をする側としては、常に気を遣う部分だと思います。ただ、ご本人の皮膚の状態等によって引き起こされることもありますので、前回の手術内容を熟知している担当された先生に再手術をお願いするのが妥当であると思います。この方の場合は、前医への不信感があり来院されましたが、手術手技としては、問題がなかったようにも思われました。いつも書いていますが、このように担当医との関係が悪いと、他院で修正というリスクも生じてしまいますので、術前の担当医との信頼関係もきちんと築いていただきたいと思います。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。