美容外科話

COLUMN

隆鼻術(シリコン・軟骨・ヒアル)
第119話

隆鼻術(鼻シリコン、プロテーゼ)の個人差

鼻のシリコンを挿入については、何回か書きましたが、今回も、モニターの方にご協力していただき、個人差をご紹介したいと思います。今回のモニターの方には、この場をお借りして深く感謝いたします。
BeforeBefore
AfterAfter

まず、術前(写真1, 2, 3)と術後1ヶ月(写真4, 5, 6)の状態を比較していただきたいと思います。この方も若干の変化ですが、なんとなく鼻筋が通りすっきりした感じが出ているのがお分かりいただけると思います。特に斜めのアングルで見ると、感じが変わったのがお分かりいただけると思います。この様な写真の変化でも、他の人からみると“なんとなく感じが変わった”と思われるようです。

After
私が大きな変化を出すのを得意としていないことが、浸透してきたためか、最近はご要望として、“人に指摘されないくらいの自然な変化で、鼻筋を通して欲しい”という方が増えました。私としては、非常に嬉しい限りです。
この方も、あまり大きな変化を希望されなかったので、鼻根部を少し高くするようにして鼻筋を通すようにデザインしました。


また、外来で、“帰りは、どんな感じになりますか?”と質問されることも多いので、ここで手術後帰宅時にどのような状態になっているのかをお見せします(写真7)。このようにテープで固定した状態でマスクをしていただいています。帰宅途中は、鼻根部のテープがマスクから少し見える程度だと思います。
After
術後5日目の抜糸時の写真もお見せしますが、他の方と同様な経過で、目の周りに皮下出血が広がり、一部黄色く変化しているのが分かります(写真8, 9, 10)。この程度に個人差があることは、以前も書きましたが、これらの方を参考にしていただけると平均的な経過がお分かり頂けると思います。
最近、他院の修正希望の患者さんにお会いすると、ご本人が“失敗”と認識していることが、自分が想像していた形と相違している場合が多く、技術的な失敗というのはむしろ少ない気がします。いつも書いていますが、こうした“失敗”をしないために、 “自分と感覚の似た医者探し”を頑張っていただきたいと思います。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。