美容外科話

COLUMN

鼻の複合手術(2つ以上の手術)
第145話

鼻尖形成(軟骨縫縮、軟骨移植)の経過

鼻尖形成で、元の鼻の形で仕上がりにはかなり差異が出ることについては、以前に書きましたが、色々な方を御紹介することにより、手術を受ける方のイメージ作りにお役に立つと思いますので、今回の方をご紹介したいと思います。
BeforeBefore
AfterAfter

写真4,5,6)術後2週間です。鼻尖がすっきりとして鼻筋が通ったように見えます。


この方のご希望は、シリコンという異物を使わずに鼻筋を通したいとの事でした。どこかの話で書いたこともありますが、鼻先をほっそりさせるだけでも鼻筋がほっそりしたように見えますので、この方には鼻尖軟骨縫縮、耳介軟骨移植を計画しました。

日本人の鼻は、皮下組織が厚いので、軟骨処理で形を大きく変えるのが難しいことも前に書きましたが、軟骨を2枚重ねたものを移植し、高さの変化を出し、鼻尖軟骨を縫縮することにより横幅を少なく見せることが可能であると考えました。

手術前後の状態を比較していただくと、鼻筋が通り、鼻全体がすっきりとした変化がお分かりいただけると思います。

ここで、鼻を下から見上げた状態をお見せします。(写真7)(写真8)

After
この状態を比較していただくと“変化が分かる割には変わっていない”という事がお分かりいただけると思います。

人間の目には、“錯覚”というものが存在しますので、我々美容外科を担当する医師は、いかに“目の錯覚”を利用するかも大事な“手技”だと思います。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。