美容外科話

COLUMN

鼻の複合手術(2つ以上の手術)
第121話

鼻尖形成(軟骨縫縮、軟骨移植)の経過

鼻尖形成の話は何回か書いていますが、元の形によっても効果の出方が違います。手術する医師側としては、デザインに困ってしまう場合もあります。色々な方を御紹介することにより、手術を受ける方のイメージ作りにお役に立てて頂きたいと思います。今回の方もモニターの方ですので、この場をお借りして深く感謝いたします。
BeforeBefore
AfterAfter

この方のご希望は、鼻尖を若干すっきりさせたいとのご希望でした。
まず、術前(写真1, 2, 3)と術後1カ月(写真4, 5, 6)の状態を比較していただきたいと思います。鼻先が、細くなり前に出たのがお分かりいただけると思います。

After
日本人の鼻は、皮下組織が厚いので、軟骨処理で形を大きく変えるのが難しいことは前にも書きましたが、軟骨を2枚重ねたもの(写真7)を移植することにより、高さの変化が出せます。この変化をご覧になって、“結構変わる”と感じられるか、“大して変りない”と感じるかは患者さん次第だと思います。
After
この方も耳の軟骨を使用しましたが、この説明をすると、相変わらずよく質問されるのが、術後の傷のことです。これは縫合の仕方によって、仕上がりが大きく変わりますが、丁寧に縫合することによって綺麗に仕上がりますので、抜糸直後と1ヶ月後の傷の状態をお見せしておきます(写真8, 9)。
After
鼻尖の腫れについては、腫れている間は鼻尖が丸くなったようになります。抜糸時の腫れ方は、他の話を参照して頂くとして、今回は術後2週間の状態をお見せしたいと思います(写真10,11,12)。術後1カ月と大きな変化がないのがお分かり頂けると思います。このように鼻尖の手術は、術後1週間程度(もちろん個人差もありますが)が、一般の方の“腫れている”という状態だと思います。
鼻の手術は、手術操作が多く、手間がかかってしまうために、手術代金が高くなる傾向にありますが、各医療機関によって様々ですので、術前によくご確認の上、手術を受けられる事をお勧めいたします。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。