美容外科話

COLUMN

目の他院修正手術
第344話

他院で行った切開修正手術をさらに修正する!(他院目美容整形の修正手術)

まず、御協力いただいたモニターの方にこの場をお借りして深く感謝いたします。

今回ご紹介するのは、他院にて修正手術を受けられた方の修正術です。

この方は、睫毛内反症(逆さまつげ)の手術を受けられ後に二重の幅を修正する手術を他院美容外科にて受けられていました。私のところにいらしたのは、左右差を無くして、二重の幅を広げたいというご希望からでした。

術前(写真1)と術後6か月(写真2)の状態を比較して頂きたいと思います。

BEFORE
術前(写真1)
AFTER
術後6ヵ月(写真2)

目元がはっきりとし、二重の幅が若干広くなり、左右差も少なくなったのがお分かり頂けると思います。


デザイン(写真3) 術中(写真4.5.6)
デザイン(写真3) 術中(写真4.5.6)

この様な場合、皮膚が余っていること、目の開き方自体に左右差があることから、皮膚切除をし、目を開閉させる組織の位置修正を行います。

皮膚切除のデザインをお見せします(写真3)。

術中の所見です。ピンセットで摘まんだ部分が、目を開け閉めしている組織です。これらが埋まって、引っ込んでしまっているのがお分かりいただけますでしょうか?(写真4)

これらを癒着から解放し元の位置に戻しますが、この際、いかに出血させずに行うかということが非常に大事です。
組織を癒着から引き出している様子を御覧に入れます(写真5)。

これらの位置を再固定し直した状態をお見せします(写真6)。
この後、二重を再度作成して、手術は終了します。

言葉にすると非常に簡単ですが、いつも書くように、こうした工程で組織を傷つけないようにするには熟練した技術が要求されます。

抜糸時(写真7) 術後1ヵ月(写真8) 術後3ヵ月(写真9)
抜糸時(写真7) 術後1ヵ月(写真8) 術後3ヵ月(写真9)

次に、術後の経過をご紹介したいと思います。

術後5日目、抜糸時の状態ですが、これだけ複雑な手術を行うと非常に腫れます。また、腫れの為に、二重の幅も広くなっています(写真7)。

修正手術は、経過に時間がかかるということは、何回も書いていますが、この方の術後1か月の状態をお見せします。

二重の形状がかなり落ち着いてきたのがお分かりいただけると思います(写真8)。

さらに、術後3か月経過すると、二重の形状や腫れも安定してきて、お化粧をしていれば、日常生活も問題なく送れると思います(写真9)。

こうした開瞼時の写真だけですと、非常に順調に見えますが、実は、患者さんとしては、閉瞼時の傷が非常に気になると思います。

『傷が、ミミズ腫れになっている』『傷がケロイドになった』『本当に改善するのか』等々言われることも珍しくありません。

修正手術は、初回の手術とは全く異なる経過をとり、一時的に悪化したように見えますので、今回の方の経過をご紹介しますので、ご参考にして頂きたいと思います。

抜糸時(写真10) 術後1ヵ月(写真11) 術後3ヵ月(写真12) 術後6ヵ月(写真13)
抜糸時(写真10) 術後1ヵ月(写真11)
術後3ヵ月(写真12) 術後6ヵ月(写真13)

手術後5日目抜糸時(写真10)ですが、これは、初回の手術と同じ感じですので、慌てる方も少ないと思います。

手術後1か月(写真11)の状態では、傷が凸凹に盛り上がり、色も茶色くなって心配になる方も多いのではないかと思います。

手術後3か月を経過すると、色も少しずつ薄くなって、凸凹も少なくなって来ます(写真12)。

手術後6か月を経過すると、ようやく、凸凹が落ち着き始め、色も落ち着いてきます(写真13)。この後、時間とともにゆっくりと更に改善して行きます。

この様に修正手術では、初回の手術とは治癒過程も治癒時間も全く異なるということを認識したうえで、手術を受けられることをお勧めします。

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
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『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。