美容外科話

COLUMN

目の複合手術(2つ以上の手術)
第147話

二重切開、目頭切開の併用効果

まず、この話にご協力いただいているモニターの方には、この場をお借りして、深く感謝いたします。
BeforeBefore
AfterAfter

切開法術後1カ月です。目頭の形も変わり 目がはっきりしました。

外来での術前診察で“感じは少し変わっても良いのでこのような目にして欲しい”という御相談を時々受けます。女性の場合、御化粧をしますので、感じが変わってしまっても案外問題にならないことも多いようです。このような御相談の場合、“少しずつの手術を組み合わせる”という術前計画を立てることがあります。

After
この方は目頭切開、二重切開を受けられていますが、術前後を比較してみると感じが変わったように見えます。実際は、それほど大きな変化を出すようにデザインしているわけではありません。
術前のデザインをお見せします(写真3) 

皮膚を切除した幅も少なく、目頭を大きく切り開いたわけでもないのが、お分かりいただけると思います。

このように、各々の手術単独では、大きな変化を出さなくても、二つの手術を同時に施行することによって、大きな変化が出せることもあります。
After
手術を受けられる場合は、一つの手術だけで効果を狙うよりも他の手術が非常に有効である場合も多いので、術前に担当医と打ち合わせをするのが非常に大事であると思います。私の外来で、小鼻縮小を希望されていらっしゃる方に、時として鼻尖形成をお勧めしたりするのも同じような理由です。どの手術が患者さんの御希望に沿うために最も効果的であるのかは、プロの目から見た方が正確な場合もありますので、この意味でも術前診察は非常に重要です。

さて、この方の経過も御紹介しておきますが、上眼瞼の皮膚が若干厚く、二重の癖が付きにくいことが想定されましたので、脂肪切除をしました(写真4)。
After
抜糸時(写真5)が、切開法のみの場合と比べ腫れているのは、このためです。
他院術後数日後に“この手術は、失敗ですか?”と質問にいらっしゃる方にもお会いすることも多いのですが、術後の経過も含めて術前に担当される医師と十分な相談をすることをお勧めいたします。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。