二重全切開の修正手術。眠そうな感じとプックリ感は、こう治す！他院修正

この方の場合、左右差がありますので、皮膚切除の際は、左右で切除幅、切除する形状を変えてデザインします。

仕上がった形状を想定しながら、このように左右差を付けたデザインをすることにも一種の熟練が必要で、私はこれを『デザイン力』と呼んでいます（写真3）。

術中の所見です。

矢印で示した部分に本来あるべき組織が無くなり、瞼板が露出しているのがお分かりいただけますでしょうか（写真4）？

この部分を残っている組織で修復します。

修復が終わった状態をお見せします。何となく『組織で埋まった』感じがお分かりいただけますか（写真5）？

この作業は、出血を最小限に抑えながら、癒着をきれいに外し、組織を丁寧に移動するという高度な技術が要求されます。

また、組織の位置調整も非常に大事で、手術中に患者さんにも何回も座ったり、寝たりして頂きながら行います。

次に、術後の経過をご紹介したいと思います。

術後７日目、抜糸時の状態ですが、複雑な手術であるために非常に腫れます。瞼の腫れの為に、眼球が圧迫され、白目も一部赤くなっています。（写真6）。

『修正手術の術後経過に時間がかかる』ということは、毎回書いていますが、この方の術後1か月の状態をお見せします。

二重の形状は、落ち着いてきていますが、目頭側と中央部では二重の幅も違って、形が気になる時期だと思います（写真7）。

この方の、術後3か月の状態ですが、『お化粧をしていれば、問題なく社会生活が出来る』状態だと思います（写真8）。

修正手術は、初回手術とは全く異なる経過をとり、一時的に悪化したように見えますし、左右差が術前よりも強調されてしまうことも珍しくありません。

当院で手術を受けられる方は、私を信じて、術後は一緒に頑張って頂きたいと思います。