美容外科話

COLUMN

鼻の他院修正手術
第508話

オステオポールを取るのって、簡単ですか?

まず、このお話にご協力いただいたモニターの方にこの場をお借りして深謝致します。

今回ご紹介するのは、他院にて鼻尖形成術、鼻尖部オステオポール移植術を受けたが、鼻先が尖ってしまったので治したいという方です。

プチ整形と呼ばれる糸の鼻尖形成術、隆鼻術、オステオポール移植術等は、非常に手軽な感じを受ける手術ですが、時として『思わぬ結果』になってしまうことがあります。オステオポール移植術のトラブルとして多いのは、『オステオポールの形が浮き出ている』『鼻先が尖りすぎて不自然に見える』というものです。

今回のオステオポール移植術後のトラブルを介して、プチ整形で気楽に受けた手術が、思わぬ結果を招き、修正手術には、手間がかかってしまう事を具体的にご紹介したいと思います。

この方の術前診察では、オープン法による鼻尖形成修正術、オステオポール除去術は必須で、術中の所見によっては、耳介軟骨移植が必要になると考えました。

術前、術後の状態をご紹介し、術中の様子もお見せしたいと思います。

正面から見ると、術前(写真1)と術後6か月(写真2)では、大きな変化が分かり難いかもしれません。

BEFORE
AFTER

横から見て頂くと、鼻先の尖った感じが改善していることがお分かり頂けると思います(写真3, 4)。

斜めから見た状態でも、鼻先の形状変化に気が付かれるはずです(写真5, 6)。

また、下から見て頂くと術前(写真7)では、鼻の穴の左右差が強調され、鼻先も傾いています、これは、鼻尖形成術とオステオポールの両方による影響で、術後6か月(写真8)では、これらが改善したことが良く分かります。

手術中の様子もご紹介します。

矢印で示した部分がオステオポールです(写真9)。これを取り出すと、部分的に溶け、形状が変化していることが分かります(写真10)。

この時に鼻先を押すと、ボリューム不足で凹んでしまいました(写真11)ので、耳介軟骨移植も行う事にしました

このように修正手術は、『色々とやらなければいけない』という状況になってしまっていることも珍しくありません。

プチ整形という手軽な雰囲気に流されて、当日手術を受けてしまったと言われる方にお会いすることも珍しくありませんが、手術前にはよく説明を聞かれることを強くお勧めします。

施術名:移植物除去(オステオポール除去)+鼻尖形成修正術(形状修正)+耳介軟骨移植+オープン法

施術料金:移植物修正(オステオポール除去)¥440,000(モニター¥374,000)

     鼻尖形成修正¥445,500(モニター¥378,700)

     耳介軟骨移植¥385,000(モニター¥308,000)

     オープン法¥110,000

今回のように同時に行った場合の合計¥1,380,500(モニター¥1,170,700)

※すべて税込み表示(2024.6.1現在)

施術内容:他院にて挿入されたオステオポールを摘出し、凹んだ部分に耳介軟骨移植、鼻尖の形状を整える。

副作用(リスク):抜糸まで(術後1週間)は、鼻先にテープ・ギブス固定が必要。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。