美容外科話

COLUMN

二重切開
第189話

【切開法で二重の左右差を無くす】片目だけの二重切開でラインをそろえる

はじめに、このお話にご協力いただいたモニターの方にはこの場をお借りして深く感謝いたします。

外来診察で、『左右差があるので、片目だけ二重の手術を受けたい』という方に、時々お会いすることがあります。

埋没法で手術することは、さほど難しくないのですが、切開法でとなると途端に難しくなってしまいます。

片目だけの二重切開の症例の経過

今回は、片目だけを切開法で、埋没法と同じラインで二重にした方をご紹介しますので、経過や仕上がりのイメージにしていただければ幸いです。

まず、術前と術後3ヶ月の状態をお見せいたします。

BEFORE
術前
AFTER
術後3ヶ月

埋没法のラインとほぼ同じ感じで、しかも閉眼時には、二重の凹みもなく奇麗に仕上がっていると思います。

この方は、他院で埋没法による二重の手術を受けているのですが、右目が安定した二重にならないので、右目のみ切開法で二重にして欲しいというご希望でした。

二重のラインは全く変える必要がなく、そのままのデザインでという事でしたので、非常に簡単なように聞こえますが、現実は、二重の幅を同じ位置で手術しても、全く同じ二重が出来上がらないことがあります。

これは、埋没法と切開法では、二重の引き込まれ方に差があり、これが形に出てしまうからなのです。
この方も術前診察で、同じ形を作り出すために、皮膚切除と脂肪切除を計画いたしました。


皮膚切除/脂肪
皮膚切除/脂肪

皮膚切除が終わったところですが,ある程度の幅で皮膚を切除したことがお分かりいただけると思います。

また、この方の脂肪の状態をお見せしますが、この脂肪を切除することにより目の拳がり方を調整します。

術直後
術直後

術直後の状態をお見せしますが、幅がかなり広く見えると思います。

術後1ヶ月
術後1ヶ月

さらに大事なことは、術後に腫れや傷の硬さのために、しばらく左右差が出るということです。

この方の術後1ヶ月の状態をお見せしますが、

開眼時は、あまり差がありませんが、傷は片目だけですので、閉眼時の傷の感じが両目の手術の方に比べて目立つような気もします。

手術名:二重切開

このように、今までお見せしてきた両目の手術の方々とは、経過が異なりますので、ご理解いただいた上で手術を受けられることをお勧めいたします。

また、片側の手術では閉眼時の傷が非常に大事です。

片側だけ凹んでしまっていては傷が目立つことになります。

このためには、担当される医師の高度な技術が必須だと思いますので、術前に担当医から閉眼時の写真を見せていただくことを強くお勧めいたします。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。

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