美容外科話

COLUMN

目頭切開
第128話

2人の目頭切開の変化

まずはじめに、この話に写真を提供して頂いたモニターの方にはこの場をお借りして深く感謝したいと思います。

目頭切開の話は、何回か書いているので、診察にいらっしゃる方から質問される内容も変化してきた気がします。ただ、依然として術前の御質問で多いのが、“目頭が寄りませんか?”“やりすぎにはなりませんか?”というものなので、今回は御二人の方を御紹介して、これらの心配をする必要がないという事を御紹介したいと思います。ただし、これは私の手術に関してだけで、この手術全体に関してというわけではありませんので、御自分が受けられる担当医から十分な説明を受けていただく必要はあります。
また、私は、目頭切開を御説明する際に“すっきりとした感じになります”と申し上げることが多いのですが、これではイメージするのが難しいと思いますので、今回の御二人で、私のいう“すっきりとした感じ”も御理解いただきたいと思います。
BeforeBefore
AfterAfter

まず、術前(写真1, 2, 3, 4)と術後1カ月(写真5, 6, 7, 8)の状態変化を比べていただきたいと思います。目頭の形が若干変わり“すっきりとした”のがお分かりいただけると思います。目頭の形の変化はありますが、寄った感じには、なっていないのではないでしょうか。
また、“術後より戻りますか?”と質問されることもありますが、術後の腫れの分だけで、戻るという状態にはならないと思います。ただ、手術の教科書に載っている一部の術式では靭帯を縫い縮めるので、靭帯が術後に伸びて元に戻るということが想定されます。私の術式では、靭帯処理の仕方が違う(当院オリジナルではありません!!)ので、形が戻ってしまうというのは、確率として非常に低いと思います。

After
さらに、今回の写真で比べていただきたいのは、一重の方と二重の方では、元の形が違い、術後の雰囲気にも差異が出るということです。この手術は、術前に、形についてはご相談をして決めますが、術前の状態は皮膚があるので、皮膚を切り取った術後の状態とは、“ずれ”があると思います。つまり術後の状態をシュミレーションしてお見せることが非常に難しいと思います。あくまで“こんな感じ”という程度にしか御説明が出来ないのですが、この点も含め担当医とはよく相談をして欲しいと思います。
当院に目頭切開修正の相談に来られる方の中には、明らかに“切りすぎ”と私が感じる方もいらっしゃいますが、どの程度が適切かという判断は担当医にしか分かりませんので、他の手術同様に担当医選びを慎重にしていただきたいと思います。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。