美容外科話

COLUMN

刺青切除・刺青除去レーザー
第206話

【背中(肩)のタトゥー・刺青を切除】傷跡の経過とビフォーアフター写真

まず、このお話にご協力いただいたモニターの方に心より感謝いたします。

今回は、皮膚が伸び難い背中の刺青切除の方をご紹介したいと思います。

背中は、皮膚をつまんでみるとすぐわかると思いますが、皮膚自体が硬く厚いので切除後に残った皮膚を寄せるのが難いのです。

ですから、あまり大きく切りとって縫い合わせようとしたら皮膚が足りなくなってしまったという状況にも陥ってしまう可能性があります。

皮膚の質によって、切除出来る量が変わってきますので、背中の刺青切除にも、医師の経験とセンスが非常に大事だと思います。

BEFORE
術前
AFTER
術後

今回の方は2回に分けて切除いたしました。

術前と2回目の切除が終了した時点での写真をお見せします(写真1, 2)。

このような場合は、1回で切除しようとすると無理な力がかかり傷口が開いてしまうことがあります。


写真3
写真3

1回目の手術が終了した直後の状態をお見せしますが、傷口も力が加わり引っ張られている感じがお分かり頂けると思います(写真3)

この引っ張られた感じは、時間とともに改善していきますが、切除した分の皮膚がなくなり、その方向に皮膚は継続的に引っ張られますので、残った刺青の大きさや形状に変化が出ます。

この方の場合で比較すると、術前に比べ2回目の切除をするときには左側の龍が横長になっているのがお分かり頂けると思います(写真1, 5)。

術前と術後
術前と術後

このような変化が出ることを術前に想定できなくては治療計画も立てられませんので、担当医の技術と経験が何よりも大事になってしまいます。

各々の手術間隔は、約3ヶ月が平均的な数字だと思いますが、これも手術の技術によっては、もっと伸びてしまうこともありますので、事前に確認することが大切だと思います。

手術の途中で、『これ以上は、当院では手術できません』と言われて、私のところにいらっしゃる方にお会いすることもありますので、きちんと最後まで責任を持てる能力の担当医を選ばれることを強くお勧めします。

治療費、施術費に関しては、こちらを御覧下さい。
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『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。