美容外科話

COLUMN

目の他院修正手術
第312話

不自然な目元を自然にする!!他院眼瞼下垂修正手術。

まず、このお話にご協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして、深謝いたします。

当院は、連日、修正手術を行っている非常に珍しいクリニックです。そのため、様々な症状の方に対しての経験値が高いのと同時に様々な術後経過の方にお会いしている経験値も高いのも特徴だと思います。

今回は、『ぷっくりとした不自然な目元を修正した』症例の方をご紹介したいと思います。また、術後経過中に起こる変化もご紹介したいと思います。

最近、当院で修正手術を受けられた術後経過の方に、『これは修正手術が失敗した』と安易なコメントをする医師がいることは残念でなりません。

修正手術後の経過は、人それぞれで、時として『悪化したように見える』時期がある事もあります。こうした症状を見慣れていないと、『失敗』というコメントをしてしまうのだと思います。

修正手術は、『経験値』が非常に大事で、こうした術後経過を見慣れている経験値も非常に大事です。修正手術は、手術を受ける前に様々な先生の意見を聞き、手術を受けたら、『担当医の意見を聞く』ことが何より大事だと思います。

さて、少々前置きが長くなりましたが、術前(写真1)と術後8か月(写真2)の状態を比較して頂きたいと思います。

BEFORE
術前(写真1)
AFTER
術後8ヵ月(写真2)

二重の幅が若干せまくなり、すっきりとした感じに変わった事がお分かり頂けますでしょうか?


皮フ切除デザイン(写真3) 術中(写真4・写真5)
皮フ切除デザイン(写真3)
術中(写真4・写真5)

この方の場合は、二重がうっ血して浮腫んでいること、皮膚に若干の余りがある事が原因として考えられますので、修正手術としては、
1.皮膚切除
2.うっ血を解除する
という事を行います。
皮膚切除のデザイン(写真3)をお見せします。これをどの程度どのような形状で皮膚切除をするかというのは、担当医のデザイン力が要求されます。

術中所見をお見せします。固定された糸が直線上に並び近接していることも目の形状に関わっている要因に思われました(写真4)。うっ血を起こしていた癒着を解除、固定糸の位置を正常化し、修正した状態(写真5)をお見せします。何となく変わった感じがお分かりになって頂ければ問題ないと思います。

抜糸時(写真6) 術後1ヵ月(写真7) 術後3ヵ月(写真8)
抜糸時(写真6)
術後1ヵ月(写真7)
術後3ヵ月(写真8)

この方は、私の所にいらっしゃる前に2回の手術(部分切開重瞼術と眼瞼下垂手術)を受けられているので、今回の状態がどちらの先生によるものなのかは分かりかねますが、このように回数を重ねると、非常に修正が難しくなってしまうというのが現実です。

さて、ここで今回是非お見せしたいのが、『術後経過』です。術後7日目抜糸時の状態(写真6)、術後1か月(写真7)、術後3か月(写真8)をご覧になって頂くと、『目が開きすぎ』の状態であることが分かります。この状態を他医が診察し、『この修正手術は、失敗で、過矯正になっているね』というようなコメントをすることがあります。こうしたセカンドオピニオンは、『百害あって一利なし』ですので、担当医をきちんと信用して欲しいと思います。

術後1ヵ月(写真9) 術後3ヵ月(写真10) 術後5ヵ月(写真11)
術後1ヵ月(写真9)
術後3ヵ月(写真10)
術後5ヵ月(写真11)

最後に、術後の傷経過をご紹介したいと思います。これも『一時的に悪化する』ように見えます。術後1か月(写真9)、術後3か月(写真10)術後5か月(写真11)の状態で、術後1か月の状態は、悪化したかのように見えますが、その後徐々に改善しているのがお分かりいただけると思います。


目の他院修正の症例はこちら
https://dr-yamamoto.com/column_category/eye_retouching/

いつも同じことを書きますが、修正手術は、このように『経過に時間がかかる』上に『一時的に悪化して見える』ということも度々起こります。このようなことを認識し、担当医を選んだ後は、担当医を信じていただきたいと思います。また、修正手術の担当医を決める際は、非常に高度な技術が要求されますので、『担当症例写真を見る』などして、担当医は慎重に選んでいただきたいと重ねて申し上げます。

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『美容外科話』著者

  • 1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。

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