美容外科話

COLUMN

鼻の他院修正手術
第445話

【オステオポールはやばい?】他院の鼻の整形手術の失敗?トラブルを改善

手術名:移植物除去(オステオポール除去)+鼻尖形成修正(形状修正)

このオステオポールとは、メッシュ状の3Dボールで、2年程度で溶けてなくなりますが、溶ける間にメッシュの中に肉芽組織が入り込み、自分の組織に置き変わるのが最大の特徴と言われています。

また、形状を細工することが出来るため、鼻尖を好きな形にすることも可能であると言われています。

そのため、自分の組織を使って鼻尖の形、高さを変えることが出来る夢のような素材だというような説明が患者さんにされているようです。

しかしながら、どのような素材を使用しても(それが自分の組織であっても)、大きさや形状によっては、鼻尖に力の負担がかかりますので、素材の形状が浮き出たりというトラブルが起こりうるという事が、容易に想像出来ます。

では、術前、術後6か月の状態からお見せしたいと思います。

BEFORE
手術前(写真1)
AFTER
術後6カ月(写真2)

手術前(写真3)術後6カ月(写真4)
手術前(写真3)術後6カ月(写真4)
手術前(写真5)術後6カ月(写真6)
手術前(写真5)術後6カ月(写真6)

正面から見ると分かり難いかもしれませんが、角度を変えてみると、オステオポールの形が浮き上がって見え、明らかに不自然であることがお分かりいただけると思います。(写真1-6)

処置前(写真7)
処置前(写真7)

このように形状が浮き上がってきた状態を放置すると、鼻尖の皮膚に穴が開いてしまう可能性も十分に考えられます。

そこで、修正手術としては、オステオポールを除去することと、鼻尖の形状を整えることを考えます。

前医がどのようにオステオポールを挿入したかが分かりませんので、鼻尖の軟骨の位置確認もしながら手術をする必要があります。

このため手術は、オープン法を施行することになります。
オープン法にて鼻尖を開けた状態をお見せします(写真7)。

処置後(写真8)
処置後(写真8)

矢印で示した部分がオステオポールです。

摘出してみると、鼻翼軟骨が押されて、変形していましたので、これらを縫い合わせながら鼻尖の形状を整えました(写真8)。

美容医療では、常に新しい素材や方法が生まれてきます。

既存の方法ではできなかったことが、非常に容易にできるようになる場合もありますが、今回の方のようにトラブルに会われてしまうこともあります。

『全然問題ない』『最新の』というような言葉に踊らされないように十分に考えられたうえで手術を受けられることをお勧めします。

⇒鼻の他院修正についてはこちらに手術例をまとめております

手術後の経過についてはブログにてご紹介しております。
https://ameblo.jp/dr-y-yamamoto/entry-12679281412.html

宜しければnoteも併せて御覧下さい。
https://note.com/yamamotoclinic/n/ncf6225a92241

施術名:移植物除去(オステオポール除去)+鼻尖形成修正術(形状修正)

施術料金:手術料金はコチラを御覧下さい

施術内容:他院にて挿入されたオステオポールを摘出し、鼻尖の形状をすっきりさせる

副作用(リスク):鼻先にテープ固定、皮下出血の可能性、

今回ご紹介するのは、他院にて鼻尖形成術およびオステオポールというPCL(ポリカプロラクトン)で出来た人工物を挿入された方のトラブルです。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。

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