美容外科話

COLUMN

鼻尖形成(軟骨縫縮・移植)
第197話

写真では分かりにくい?鼻尖軟骨縫縮(軟骨縛り)の効果

このお話にご協力いただいたモニターの方々に、この場をお借りして深く感謝いたします。

私の鼻尖軟骨縫縮(軟骨縛り)術は、一般的な術式と異なりますので、一部の先生方から山本式と命名してはと言われます。

ただこれは、アメリカの先生の術式を参考に、日本人用にアレンジしたものなので、あえて自分の名前を付けていません。これを機に折を見て学会で話してみようかと思っています。

さて、この手術に関して『変化はちゃんと出ますか?』『他院で、鼻先が上を向くアップノーズになると言われたのですが』というご質問を、患者さんや、教えている先生方からも数多く受けますが、私の術式は、教科書にあるやり方とは違いますので、アップノーズにならずに、きちんと効果が出ます。

この手術効果と、症例写真としてフラッシュをたいてしまうと変化が分かりにくいかもしれないということをご紹介したいと思います。今回はお二人の方をご紹介します。まずお一人目の方の術前と術後3ヶ月の変化を比べていただきたいと思います。

BEFORE
一人目の方の術前
AFTER
一人目の方の術後3ヶ月

鼻筋が通ってすっきりとしていますが、写真ではそこまでの変化が感じられないかもしれません。これはフラッシュを正面から照射してしまうために、影の出来方が変わってしまい、立体感に差が生じるからなのです。
よく見ると、小鼻の形、鼻の穴の位置や形、鼻先の形に変化がある事がお分かり頂けると思います。また下から見上げた状態では、鼻先が高くなり、鼻筋が細くなったことが非常に分かりやすいと思います。

さらに、『術後すぐに元に戻ってしまうと聞いたのですが』というご質問もよく受けます。
私の患者さんの経過も今回は術後3か月をお見せしますので、きちんと効果が持続しているのがお分かり頂けると思います。
これは、軟骨を成型するという独特のプロセスを術式に盛り込んだためで、今のところ後戻りした患者さんは一人もいません。


二人目の術前
二人目の術前

次にお二人目をご紹介しますが術前(写真7,8,9)と術後3か月(写真10,11,12)を比較していただくと先の方のようにアップノーズにならずにきちんと効果が出ているのがお分かり頂けると思います

二人目の術後3か月
二人目の術後3か月

今回は、お二人をご紹介しましたが、この術式の傷がつかない利点と手術効果を認識していただければ幸いです。

この手術は、一般的な鼻尖軟骨縫縮術、鼻先縛りといった術式とは異なり、今までの欠点を克服した新しい術式であると考えています。

私の講習会に参加された先生方には、手術のやり方を実際にお見せして、術式の普及を図っているところです。

大きな変化は望まないけど、しっかり効果が出ないのもちょっとという方には非常にお勧めの術式です。

『美容外科話』著者

  • 山本 豊【山本クリニック院長】

    1992年 東京医科大学卒業。2004年8月 山本クリニック設立。
    美容外科の手術を中心に行っているクリニック。 他院手術トラブル修正手術、海外で受けた修正手術にも対応している。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会 元指導医。医療法人社団 豊季会 理事長。資格:医学博士(甲種)、日本外科学会認定医、日本アンチエイジング外科学会 名誉理事、JAASアカデミー最高指導医。

関連する症例